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ジェンダーとフェムテックについて考える

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ジェンダー格差、雇用の不均等、フェムテック、LGBTQAなど
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世界初! 英スコットランド、生理用品無償提供法を施行

2022年8月14日 AFPー英スコットランドで8月15日、生理用品の無償提供を義務付ける法律が世界で初めて施行される。  政府の14日付の発表によると、地方自治体と教育機関は生理用品を必要とする人全員への無償提供を義務付けられる。  ショナ・ロビソン(Shona Robison)社会正義担当相は「生理用品の無償提供は、平等と尊厳に欠かせないものだ。生理用品を手に入れる上での経済的障壁を取り除く」と述べた後、「世界で初めてこうした行動に出る政府となれることを誇りに思う」と

3冊同時に出版することの効用:Amazon ランキング第2位***

さてさて、出版業界の鉄則を破って、なぜ3冊同時に出版すると、よいことがあるのか、主観のみの方法をご紹介します。 以下の3冊を今月出版。 読み放題サブスクされてる方は無料。   本題。なぜ3冊まとめて出版するといいのか。 1 クリエイティブテンションが上がる クリエイティブテンションとはMIT(マサチューセッツ工科大学)のセンゲ教授が提唱した概念。ビジョン(自分がありたい姿)と現状とのギャップを埋めようとする強い動機のこと。これが高まるとクリエイティビティが上がる。

性教育から日本をアップデート。CXクリエイティブは、社会をエンパワーメントするツールとなる

日本は予期せぬ妊娠に悩む女性も少なくない一方で、世界一の不妊治療大国だともいわれています。156カ国を対象にしたジェンダー・ギャップ指数調査では、120位と極めて低い結果が出ている上、権力者の女性蔑視発言で大きな炎上騒動があったことも記憶に新しいところ。また、同性婚も認められていないなど、ダイバーシティの取り組みも進んでいません。 そういった課題の根本的な原因として「性教育の遅れが関わっているのではないか?」と考えたメンバーが集まり、2020年9月にスマートフォン向けWEB

みそじにミソジニー & #MeToo     

ミソジニー (misogyny) は、女性に対する軽視、嫌悪を差す言葉で、女性嫌悪、女性蔑視の意味である。 アメリカ合衆国の元大統領、ドナルド・ジョン・トランプをミソジニストとしてさまざまな媒体が取り上げた、あのミソジニスト(女性蔑視者)の関連語だ。 ハリウッドにおけるジェンダー格差 女性軽視の実態は、世界中にある。ハリウッドの映画界では以前から男女格差が問題になっており、給料はもちろんのことを、女性キャストや女性スタッフ、女性監督の数、作品における女性の扱いなど、その

日本で女性するのは、まったく大変だ

写真や動画の顔を入れ替える技術はこれまでにも多々あった。 遊びとしては面白いし、技術革新のすごさには驚く。 ここで紹介するツイートはSberSwapという技術で、おそらく革新的な技術なのだろうけど、アンジェリーナ・ジョリーの顔に替えられた日本人女性の「動き方」に、SNS上での反応が面白い。 炎上したツイッターの主なコメントは以下のとおり。 綺麗に入れ替えても違和感が残る。その違和感とはなんだろう。 このツイート投稿での顔の入れ替えは、とても自然にできていると言える。

吸水ショーツ市場に参入しなかったわけ

by Satoko@スクーンカップ 競合マーケティングに照らし合わせた戦略 現在は世界36カ国で販売を展開する、スクーンカップ を商品開発し、欧米と南米の国々に加えて、「日本で初めての月経カップ」として市場参入を開始し始めた頃の話しだ。 連絡を受けたのは、ニューヨークの女性企業支援団体からの電話で、「オフショアの生理用吸水ショーツの工場が日本市場へ参入したがっているが、協力してもらえないか」とのことだった。 アジアにあるその工場は、5,000人の労働者が働く工場で、

女性だけでなく全ての人に伝えたい。         (#国際女性デーによせて)

「フェムテック」という言葉が日本でもよく聞くようになってきた。 フェムテックとはフェミニン(女性)+テクノロジーの造語で、欧米ではもう久しく使われているが日本ではまだ歴史が浅い。 「生理をラクに快適にする」ツール、スクーンカップ の開発には2年をかけた。日本人を含む300人のモニターにお願いし、既存の月経カップの難点を指摘してもらうとともに、スクーンカップ のプロトタイプを実施にテストしてもらって、何度も何度もエンジニアリングを重ねた。 米国でオーガニックコットンのベビー

アフリカゾウも怒る、ジェンダーギャップ

子供の頃からずっと、男女格差に敏感な子だった。小学校の家庭科で、裁縫箱は女子はピンク、男子はブルーと決まっていたのを、教師に掛け合って自分はブルーの裁縫箱に変更させた。女子ばかりがお茶汲みをさせられるのが嫌で(他にも理由はごまんとあるが)大阪市公務員をさっさと辞めた。 渡米して留学し、米企業で働いていた時も、やっぱり男女格差はあったが、日本社会では比べ物にならないくらいの格差が存在していることを改めて実感した。 まず収入。アメリカでは男の平均収入を$1と換算した場合、女性

#国際女性デーによせて

3月8日の国際女性デーによせて、言いたいことがある。 ここで言う「女性」とは広義の女性。エージェンダーの人々も含めてだ。 アメリカに住んでいる私は、日本とアメリカでのジェンダーへの向き合い方について、その格差をさまざまなところで感じることになる。 例えば、ウェブでメルマガや資料請求の申し込みページ。 アメリカだと、案内をもらうためのメールアドレスを記入する。記入項目はそれだけ。 ところが日本の場合だと、性、名、別の欄になっていて、さらにフリガナを書き込まないといけない

ジェンダーギャップ と雇用の不均等 2022

日本はジェンダーギャップ指数 120位/156ヵ国 男女格差を数値化する国際比較データとして有名なのが、世界経済フォーラムが毎年公表する「ジェンダーギャップ指数」ランキングだ。スイスのダボスに位置するシンクタンク、世界経済フォーラムが発表している指数で「ダボス会議」という呼び名を耳にしたことのあるひとも多いと思う。 「ジェンダーギャップ指数」は数字の「1」に近いほど平等で、「0」に近いほど不平等という見方をする。識字率、賃金格差、国会議員の男女格差などさまざまな観点から算