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ヨーロッパ文化教養講座(2023年2月17日 小林愛美+広上淳一マエルトロ コンサート鑑賞記)

2023/02/18
昨夜の第48回九州公演を鑑賞した。

日時:2023年2月17日 開場:17:30 開演:18:30
会場:宝山ホール

プログラムとアンコール
1)モーツァルト:歌劇<魔笛>序曲
2)ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
3)ソリストアンコール
ショパン: 24の前奏曲作品28 第4番
休憩 15分
4)ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92
5)オーケストラアンコール
バッハ:G線上のアリア

指揮:広上淳一(フレンド・オブ・JPO 【芸術顧問】
ピアノ:小林愛美
コンサートマスター:扇谷泰明(日本フィルソロ・コンサートマスター)

コメントと感想:
1.年に一回の日本フィル九州公演も第48回となり、滅多にプロのオーケストラを聴けない当地鹿児島では冬の楽しみの一つである。今年は、小林愛美が来るというので、満席御礼となった。

2.1)の出だしで、「ああ、音が届いてくる」と思った。2022年7月1日にも日本フィルを埼玉会館大ホールで聴いたが、明らかに昨日の宝山ホールの日本フィルは、音が良い。
席は、埼玉会館大ホールのときは、22列
昨夜は、27列なので、位置的には、舞台から遠いはず。
同じオケなので、ホールの違いだろうか? 非常に興味深い。

3.2)待ちに待った、小林愛美さんの登場。衣装は、1月28日のオペラシティのコンサートのときと同じ、真っ赤なプリーツのパンツスーツ(日本フィル公式ツィッターより)。
ついつい、お腹の膨らみを気にしてしまうが、オペラシティのコンサート(このときは23列)のときより、さらに大きくなったような気がする。

愛美さんは、いつものように、神経質に見えるほど、何度も何度も椅子に座り直し、ショパンの協奏曲1番の演奏が始まる。
広上淳一マエルトロのゆったりとした大きな指揮で長い前奏が終わると、ピアノのソロが始まる。
こちらも、明らかに、埼玉会館大ホールより、しっかりとした音が聞こえる。
小林愛美さんは、小柄なため、いつも特に低音部のフォルテの打鍵のときは、腰を上げて弾くのが特長だが、昨夜はお腹が重かったのか、腰の上げる位置が低かったような感じがした。

演奏はいつものように丁寧で正確、音もオーケストラが邪魔をせず、ハッキリクッキリ響いて、フィナーレは会場も一体になって感動に包まれた。

カーテンコールのときは、広上淳一マエルトロがお父さんのように、付き添う姿もあって微笑ましい風景だった。

アンコールは、埼玉会館大ホールのコンサートと同じ、彼女の得意のプレリュードの4番。
リバーサルオーケストラでも、BGMに使われている。暗いがしっとりとした名曲。
「第4番 ホ短調
ラルゴ、2分の2拍子。単調な右手の旋律を左手の半音階和声が支えている。作曲者の葬儀のときに演奏されたといわれている」(WIKIより)

埼玉会館大ホールのときに感じた、愛美さんの音が小さいと思ったのは、ショパンのこの曲の場合は、強弱の幅の付け方が大きい(つまり、ピアニッシモが更に小さい)のではないかと思った。

1月28日のオペラシティのコンサートは、ソリストアンコールもなかったので、やはり体調があまり良くなかったのではないかと改めて思った。

4.4)休憩後、ベト7。
広上淳一マエルトロのテンポはゆったりとしていて、各楽器の音が豊かに会場に響いた。
日本の交響楽団の苦手とする(失礼)金管も完璧ではなかったが、良く響いた、気持ちの良い演奏だった。

今まで、指揮者よりも、ソリストを中心に行くべきコンサートを選んでいたが、今後は指揮者にも、もっと注目したいと思った。

5.感想の番外編
今回は、小生の事務所のアシスタントの女性を連れて行った。
この女性は、普段全くクラシック音楽は聴かないので、コンサート自体が初めてだったそうだ。

終演後、感想を聞くと非常に興味深い発言があった。
貴重な気づきを与えられた。

・途中ウトウトするかと思ったが、ちゃんど起きていられた。
・幕が下りてないので、開演前から演奏者が丸見えだなと思った。
・ホルン奏者が出番が少ないみたいで、手持ち無沙汰に見えた。
・ティンパニのような大きな楽器は自分のものをもって来るんだろうかと思った。

なるほど、コンサートを聴きに行ったのではなく、観に行ったのだなあと思った。




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