ヨーロッパ文化教養講座(イタリア語の先生の若いときの仕事の話)
2023/04/22
今日は、月2回のイタリア語を習う日だった。
先生は、イタリアのナポリ近くの出身で、今関西に住んでいる。
Skypeという便利なものができたおかげで、自分の事務所でレッスンが受けられるのは幸運だ。
数年前の夏に先生が日本人の夫と鹿児島旅行をしているときに、たまたま、イタリア料理店で隣の席に座ったことから、このレッスンが実現した。
インターネット経由だと、通信状態によっては、聞き取れなかったり、ジェスチャーが使えなかったり、1時間の授業が終わるとかなり消耗する。
また、予習もしっかりしておかないと、レッスン時間が無駄になるので、月に2回とはいっても、気が抜けない。
さて、今日のレッスンは、「仕事が見つかったということを友達に話す」というシチュエーションで、どんな会社に、どのような仕事を見つけて、その将来性はどうだというような話をした。
小生は、1998年に新しい仕事(スーパーコンピュータ用の部品をアメリカから輸入する仕事)に就いたことを思い出しながら話をした。
先生は、若いとき(と言っても、まだまだお若い。多分、大学を卒業して直ぐ後の仕事の話だと思うが)に、旅行会社のツアーコンダクターの補佐をしていたそうだ。
イタリアは、コロナ渦前の2019年には、年間6000万人を超えるインバウンド観光客が来ていた世界屈指の観光大国である。
ローマ帝国時代の中心都市ローマ、ルネサンスの発祥地フィレンツェ、水の都ヴェネツィアを始め世界有数の観光地がいくらでもある。
ただ、先生が勤めていた会社のツアーは、主にイタリア人のヴァケーションツアーを取り扱っていたそうだ。
ビーチリゾート(サルデーニャ島など)やスキーリゾート(ドロミテ地方)などのリゾート地へ1週間から2週間小さな子供連れの家族旅行をアレンジする。
集合場所の空港まで迎えに行き、リゾート地まで案内し、部屋割りをしたあとは、各家族がゆっくりとホテルで過ごせるように、雑用をこなし、目が回るように忙しい仕事だったそうだ。
子供たちは自然に他の子供たちと仲良くなって、毎日一緒に遊ぶので、親たちはこの間ゆっくりと休むことができるというのが、ヴァケーションツアーのメリットだという。
我々日本人の国内の団体旅行といえば、無駄がないように、せわしなく名所旧跡をめぐるツアーが主流なことを思えば、やはり文化の違いを感じる。
先生が担当していたツアーは、基本的にリゾート地のホテルにステイするので、自分のお金をつかうこともなく、結構貯金はできたそうだ。ただ、とにかく、こき使われるので、体力のある若いときにしかできない仕事だと言っていた。
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