2020年9月 ワタリウム美術館
ワタリウム美術館の「生きている東京」展に行ってきました。
散歩がてら、表参道駅から歩いて向かおうかなと思いましたが、流石の暑さで外苑前まで地下鉄で。
外苑前からでも多少歩くため、ワタリウム美術館着く頃には喉も渇き、カフェのカキ氷に心惹かれつつも、まずは観覧。
始めに
展覧会のテーマについて、ワタリウム美術館ウェブサイトからの転記致します。
美術館のある風景。この9月、ワタリウム美術館は開館30周年を迎えます。
1985年、渋谷区神宮前のトライアングルの地に、建築家マリオ・ボッタによる「ワタリウム建築プロジェクト」がスタート。ボッタが最初に考えたことは「まず正面に大きなファサードをおく、街に豊かさを与える都市の新しい顔となるために」ということでした。
1990年9月、通勤、通学、休日のショッピングの人たち、キラー通りを走り抜ける車窓から覗く人、通りから一歩入った路地に暮らす町の人たちへ、日常の中に、美術館のある街が生まれました。
2020年、パンデミックの状況下、世界規模で何かが大きく変わろうとしています。
1990年の開館以来、東京からアートをと、この場所で様々な作品が生み出されてきました。
アーティスたちが見たこの30年間から、東京を再考したく、本展では、コレクションを中心に、未公開ドキュメント、さらにゲストアーティスト3人を交え展示します。
2020年の9月で開館30周年なんですね。
なお、私もTwitterの投稿で最近知ったのですが、ワタリウム美術館は完全に民間運営とのこと。このコロナ禍で非常に運営に苦労されているということで、CAMPFIREでプロジェクトが立ち上がっています。私も少額ながら支援させて頂きました。
出典アーティストはこちらの15名。
私の目当てはJR(フランス人アーティスト)と寺山修司です。
⟨アーティスト⟩
島袋道浩/ジャン・ホワン(張洹)/寺山修司/齋藤陽道/JR(ジェイアール)/オラフ・ニコライ/デイヴィッド・ハモンズ/ファブリス・イベール/ナウィン・ラワンチャイクン/バリー・マッギー/マリオ・ボッタ/ナムジュン・パイク
⟨ゲストアーティスト⟩
会田誠/渡辺克巳/SIDE CORE
二階
二階には目当ての寺山修司とJRの作品が展示されていました。
寺山修司を目的と言いつつも、実は彼の作品をちゃんと読んだことも観たこともありません。寺山修司は学生の頃『書を捨てよ、町へ出よう』を買ったものの、読むことがないまま、タイトルに従い捨てちゃいましたし。
井伏鱒二が漢詩を訳し、寺山修司が引用・紹介した「さよならだけが人生だ」を知っていたくらい。
ですので、しっかりと彼の作品を観るのは今回が初めてです。
演劇のドキュメント(写真)や、モノクロ&彩色された写真にメッセージが書かれている作品が展示されています。
この、モノクロ&彩色された写真、かなりエロ・グロ、アングラな感じなんですが、自分が持っている知識・経験の中ですと「江戸川乱歩感」ですね。
と言っても江戸川乱歩の小説は、おそらく一回か二回読んだだけで、私の江戸川乱歩(の作品)像は山口譲司さんの漫画によるものですが。
寺山修司による「江戸川乱歩論」が『新選寺山修司詩集』に収められているようですので、今度時間があるときに読んでみよ。
他にも色々と作品が展示されていますが、30時間市街劇「ノック」のドキュメント写真が上映されていまして、見応えがありますし、「昭和感」を楽しむことができます。28分と長尺なので、今度はこの映像だけを観に来ようと思います。
さて、次にフランス人アーティストのJR(ジェイアール)。
JRについてご存知でない方は、2013年にワタリウム美術館で開催されたJR展に際した、美術館代表の和多利浩一氏の紹介映像 「JR展 世界はアートで変わっていく」をご覧ください。
今回は2013年のワタリウム展のドキュメント映像がメインの展示です。彼の作品は作品そのものだけというよりは、作品が出来上がるまでのプロセスや、被写体及び閲覧者の方含めた作品に関わる方々との関わりを鑑賞するものですので、ドキュメント映像が見られてよかったです。
見上げないとうっかり見過ごしてしまいそうですが、写真の展示も。
他にもEVERYDAY HOLIDAY SQUADというアーティスト・グループの作品も展示されています。面白い。
宮下公園の看板、メルカリの売れるかも。。。という邪な気持ちが脳裏を。。。
コロナ禍による無人の渋谷の街をモノがひとりでに動く映像。エモいです。
齋藤陽道という写真家の作品も展示されています。
初めて知りましたが、この方の作品好きです。
三階
会田誠さんの作品が展示されています。
別アングルですが、帰りがけに上記作品の舞台の写真を撮っておきました。同じアングルから撮ればよかった。。
四階
四階にはナムジュン・パイクの作品が展示されています。
ナムジュン・パイクはとてもナムジュン・パイクでした。
映像ドラッグですね。
まとめ
目当ての寺山修司、JRの作品だけでなく、EVERYDAY HOLIDAY SQUADや齋藤陽道の作品にも出会えることができ、大変満足することができました。
何でも観覧可能なパスポートチケット(1,700円)を購入したので、また観に行こうと思います。
メンバーシッププログラムの案内を持って帰ったのですが、美術館長やキュレーターの解説で展覧会を観ることができる「SUPPORT」会員が気になる。。。。展覧会フリーパス、カフェでフリードリンク(コーヒー、紅茶)等々、もろもろ特典ついて年25,000円だし、入ってしまおうか。。。。
おまけ
観覧後、我慢していたカキ氷を食べようとカフェに向かったら、まさかの準備中!泣く泣く、格下げでコンビニでカフェラテを買い近くのベンチスペースで飲み休憩。
その後帰り道で、アンティーク家具屋さんの店頭に飾られていた色鮮やかなラウンジ・チェアが目に入り、好きな色合いだな〜、部屋の色と他の家具の色とも合うな〜、欲しいな~と思いつつ、やはりの値段をみて写真だけ撮って我慢。