見出し画像

Belleville

「ベルヴィル Belleville」は1942年にジャンゴ・ラインハルトが書いたジャズ・ナンバー。マヌーシュ・ジャズの大スタンダードの一つ。歌はないため歌詞はないが、バンドによっては歌詞を付けて歌われることがある。

このベルヴィルとはメニルモンタンと並ぶパリの下町で、かつては労働者たちが住む活気のある街だった。おもな産業はワイン生産や織物。パリのなかでも高台にあり景色が美しいとされる。まさにその自然の美しさ(belle)に囲まれる村(ville)が地域の語源となっている。日本語だと「美しが丘」といったところか。エディット・ピアフの生誕の地としても有名。ちなみに現在のベルヴィルも活気があって、現在では多くの移民が住まう多様性に生きる街になっている。

録音

Django Reinhardt et le Quintette du Hot Club de France (Paris March 31 1942)
Hubert Rostaing (Clarinet); Django Reinardt (Guitar); Eugène Vées (Guitar); Emmanuel Soudieux (Bass); Andre Jourdan (Drums);
ベルヴィルのはじめてのテイク。ユベール・ロスタンのクラリネットがとてもかっこいい。ドラムが入ったQHCFもかっこいい。

Van Django (Vancouver 2006)
Cameron Wilson (Violin); Budge Schachte (Guitar); Finn Manniche (Guitar); Brent Gubbels (Bass)
カナダのマヌーシュジャズ・バンド、ヴァン・ジャンゴの録音。キメがかっこいいアレンジになっている。

Benjamin Schmid Jazz Quartet (Tonstudio Baumann, Steinakirchen, Austria December 16 to 18, 2013)
Benjamin Schmid (Violin); Joschi Schneeberger (Bass); Diknu Schneeberger (Guitar); Martin Spitzer (Guitar)
スーパー・バイオリニストのベンジャミン・シュミッドの録音。音も演奏もどれもがかっこいい。ギターとベースの安定感がばちくそ。バイオリンのソロの最後にHGQ Strutが引用されるんだけど、それもおしゃれ!

Dwayne Cote & Duane Andrews (Nova Scotia[?] or Newfoundland [?] 2012)
Dwayne Cote (Violin); Duane Andrews (Guitar)
カナダ出身の2人によるデュオの演奏。シンプルな構成なんだけどとてもダイナミック。

Gadjo Manouche (Zagreb, Croatia 2014)
Tomić Bonzo (guitar), Ivan Grgić Špiro (guitar), Mario Žuvela (double bass), Radovan Bjelajac (violin) and Franjo Stojaković (clarinet)
クロアチアのマヌーシュ・ジャズのバンド。イントロのアレンジも凝っていてすごく好き。

キヨシ小林 (Tokyo February 2018)
キヨシ小林 (Ukulele); 小林なお (Guitar); 長山雄治 (Bass); 川又瑞代 (Violin)
ウクレレ・スイングの御大、キヨシ小林さんの録音。「東京ホット倶楽部バンド」から続く、小林さんのマヌーシュ・ジャズ愛が溢れる録音。川又瑞代さんのバイオリンがとても美しくて刺さりまくる。最後のテーマのところのタメも素敵!


投げ銭箱。頂いたサポートは活動費に使用させていただきます。