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China Boy

「チャイナ・ボーイ China Boy」は1922年にフィル・ブテルチェPhil Boutelje が作曲し ディック・ウィンフリー Dick Winfree が作詞したポピュラーソング。

もともとヴォードヴィルでヒットした曲で、のちに吹き込まれたポール・ホワイトマンの録音もヒットする。トラッド・ジャズのなかでもスウィング、シカゴ・スタイル、ニューオーリンズ・ジャズ、マヌーシュ・ジャズなどさまざまなスタイルで録音されている。どんなスタイルでも合う名曲と言えるだろう。

歌詞はタイトルが指し示すとおり異国情緒のある内容でヴァースから「東洋の月が柳の木に光射す。銀色の光を振りまくんだ。ぱっちりお目目の赤ちゃんが、歌を口ずさむ。趣のある天空のやり方で。」とはじまり、「チャイナボーイよ眠りなさい。サンドマンがもうすぐやってくる。ブッダは微笑み、ムーンマンも君を愛している。」と続く。あまり歌われないが、歌が入るとオリエンタル色が強くなる。ちなみにサンドマンは人に砂をかけて眠りを誘う妖怪。

録音

Benny Goodman Sextet (NYC. Feb. 4, 1945)
Benny Goodman (Clarinet); Red Norvo (Vibraphone), Teddy Wilson (Piano), Mike Bryan (Guitar), Slam Stewart (Bass), Morey Feld (Drum)
ベニー・グッドマンの6人組の録音。なによりも私はスラム・スチュワートのベースに萌える。そしてレッド・ノーヴォのヴィブラフォンが血を這うようで美しい。シカゴ・スタイルでは一番すきな録音。

Ernie & Emilio Caceres (San Antonio, Texas September, 1969)
Ernie Caceres (Clarinet); Emilio Caceres (Violin); Curly Williams (Guitar); Cliff Gillette (Piano); George Pryor (Bass); Joe Cortez, Jr. (Drums);
シカゴ・スタイルの録音。アーニーとエミリオのかけあいがとても美しい。

Allan Vaché Big Four (Ocala, Florida July 18 & 19, 1999)
Allan Vaché (Clarinet); David Jones (Cornet); Bob Leary (Guitar); Phil Flanigan (Bass);
グッドマン・スタイルのアラン・ヴァシェの録音。ドラムレスのカルテットであることを最大限に活かしたような素敵な録音。

Fapy Lafertin (Hilversum October 19–21 1990)
Fapy Lafertin (Guitar); Hadi Mouallem (Violin); Flip Krajenbrink (Guitar); Simon Planting (Bass); Onno De Bruijn (Drums);
手島大輔さんの師匠でもあるファピー・ラファーティンの最初の録音。テーマのあとのギターがとてもかっこよくドキッとする。

Thomas Dutronc (Paris 2007)
Thomas Dutronc (Guitar); Pierre Blanchard (Violin); Gilles Barikovsky (Tenor Saxophone); Jérôme Ciosi (Rhythm Guitar); Mathieu Châtelain (Rhythm Guitar); Cédric Caillaud (Bass); Stéphane Chandelier (Drums);
トマ・デュトロンの録音。さすがメジャーのミュージシャンな豪華な録音。音圧もばっちり。ピエール・ブランシャールのヴァイオリンをたっぷり堪能できる。

Froggy Mountain Boys (Berlin October 2011)
Aaron Jonah Lewis (Banjo, Vocal); Johannes Hagenloch (Bass); Laurin Habert (Clarinet); Laurent Humeau (Guitar); Roland Satterwhite (Fiddle);
アーロン・ジョナ・ルイス率いるブルーグラス/ジャズ・バンドのフロギー・マウンテン・ボーイズの録音。


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