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Blues in My Heart

「ブルース・イン・マイ・ハート Blues in My Heart」は1931年にベニー・カーターが作曲し、アーヴィン・ミルズが作詞したジャズ・ナンバー。最初のタイトルはI’m Left with the Blues in My HeartだったがすぐにBlues in My Heartと改められた。またカントリーにおなじタイトルの曲がある。そちらもいい曲だけど、こちらはフォックストロットのブルージーなスロー・スイング。

「あなたが去ってしまって、わたしの心にはブルースがあるんだ…」という曲。クラシック・ブルース。

ベニー・カーターという男

ジャズ・レジェンドの一人であるベニー・カーターは、1930年までにすでに人気の作曲者・アレンジャーの仲間入りしていた。アーヴィン・ミルズはプロデューサーで、カーターを自分の事務所に加えようとしたが、正式に契約されなかった。が、少なくとも1935年までカーターは非公式にミルズと仕事をし、カーターはしばしばミルズのために楽曲のアレンジを請け負ったり、カーターの曲の録音と出版を許可していた。カーターは1931年に「ブルース・イン・マイ・ハート」を書くと、ミルズは25ドルでその権利を購入し、新たに歌詞を加えた。最初の録音はミルズが組んだバンドによるもので、カーターは参加しなかったがKing Carter and His Royale Orchestraキング・カーター&ヒズ・ロイヤル・オーケストラという名前だった。カーターは、同じ年の3月にチック・ウェブ楽団に加入し、そこで新たに「ブルース・イン・マイ・ハート」のアレンジがなされた。そのあと、さまざまなバンドがこの曲を録音し、現在ではスタンダードとなった。

録音

The Orphan Newsboys (NYC September 1989)
Marty Grosz (Guitar); Bobby Gordon (Clarinet); Peter Ecklund (Cornet); Greg Cohen (Bass)マーティ・グロスのカール・クレス流のチューニングが冴え渡る録音。6弦はなんとB♭。よくメタルコアとかでドロップBとかあるけどそれよりも低い。

Jon-Erik Kellso (New Orleans April 6–7 2015)
Jon-Erik Kellso (Trumpet); Evan Christopher (Clarinet); Matt Munnisteri (Guitar); Kerry Lewis (Bass)
ニューヨークで活躍しているシカゴ派トランペッターのジョン=エリック・ケルソーの録音。ここではエヴァン・クリストファーとリードを分かち合っている。マット・ムニステリとケリー・ルイスの作るリズムが素晴らしくダンサンブル。

Naomi & Her Handsome Devils (Minneapolis August 2019)
Naomi Uyama (vocals); Jake Sanders (guitar); Jonathan Doyle (tenor sax); Gordon Au (trumpet); Charlie Halloran (trombone); Jared Engel (bass); Dalton Ridenhour (piano); Josh Collazo (drums)
ダンサーとしても著名なナオミ・ウヤマさん率いるハンサム・デビルの実況録音。素晴らしい…。メンバーもオールスター。楽しく豪華で素晴らしい歌と演奏の録音。


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