023撮影のプロってなんだろう・・・2
卒業アルバムと学校写真のエキスパート 田賀谷浩です。
いつもご愛読くださりありがとうございます。スクールフォトグラファーのあるべきプロフェッショナル像について。
因果は巡るもの
プロの心構えは「他者への配慮」と前回申し上げました。よく気持ちの問題と言われますが、要は配慮があるかないかという事です。どれだけ相手に合わせて、どれだけ細部にこだわって、何より相手の立場に寄り添って。
「こちらは金を払っているのだから気を遣うのはお金を貰ってる相手の方」という考えの方がおられます。ハッキリ申し上げます。間違いです。「お金貰ってないんだから気配りしてもしょうがない」これも間違いです。
だいぶ前になりますが日光東照宮でのこと。常駐の業者が用意してる集合写真を撮る時に用いる台(俗に集合台といいます)を先方の指示通りに片付けなかった不届き者が居たらしく、「足立区の業者には貸さない」と言われた事がありました。不届き者が「金取ってるんだからそっちがかたせ」とでも言ったんでしょうかね?貸す側にしてみれば自腹で用意した道具を使わせてやってるんだからという思いなわけで。
どれだけ無礼な態度だったのかは知る由もありませんが、なんでひと括りにされなくちゃいけない?と理不尽には思いましたが。
続けて使う人が居れば片付けせずに済むところを片付けろと言われたら面倒に思う事はあっても、自前の持ち込みする手間暇と労力を考えれば致し方ないと思わないと。
関わる相手に害すればとんだとばっちりを食う事もある ということです。
逆に相手の利になることは巡り巡ってこちらの利となる事もあります。
もう一人の引率者として
他者への配慮の基本といえば「その場で自分の出来得る事は全部する」に徹する事です。
現役の大学生で事業承継した頃から今に至るまで、校外活動へ同行した折には車を停めて道路の横断補助をしたり、女性の先生が多い時には男子トイレの最後の見回りをしたりしています。
夏の林間学校へ同行した折には登山道で滑落して怪我をした子を診療所まで自分の車で連れて行ったりもしましたし、途中の分岐で間違った方へ行って道に迷ってしまった子供たちを車で回収し、事件化を未然に防いだた事もあります。途中で脚をくじいた子供を負ぶってハイキングした事もありました。
誰のためでしょう?それは私の業務のうちでしょうか?何か見返りを求めての事でしょうか?
私が思う本当のプロフェッショナルとは、能力の高さ、技の優秀さ、確かさを職業の面だけでなく一人の人間として持ち合わせている人だと思っています。そのまさに好例が大谷翔平選手ですよね。
私は取材で同行している時には、常に子供の見守りも仕事のうちと思っています。事故なく無事に帰って来てもらうのも関わる大人としての役割だと。見逃せない行為や言動については注意もするし時には叱りもします。差し出がましい、越権じゃないかとも思われるかもしれませんが、それもその場に居合わせた大人としてのたしなみだと思うからです。
たとえ一時にしろ時間と空間を共にするスクールフォトグラファーとしては、ただ単に撮影業務に終始するだけでなく、大人としてのあるべき姿を体現して見せる事も教育の場で必要不可欠なのではないでしょうか。
だいぶ烏滸がましい物言いに終始しましたが今回はこの辺りで。最後までお読みいただきありがとうございました。
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