初午の日に「しもつかれ」を提供!
栃木県宇都宮市立宮の原小学校では、初午の日に合わせ、栃木県の郷土料理である「しもつかれ」が提供されています。しもつかれとは、初午の日に、お赤飯と一緒に稲荷神社にお供えする行事食で、大根、にんじんを「鬼おろし」という竹でできた目のあらいおろし器でおろし、鮭の頭と大豆、酒粕を煮込んだ料理です。
この日の献立は、「お赤飯、豚肉の味噌漬け焼き、アーモンドあえ、しもつかれ、牛乳(エネルギー706kcal、たんぱく質30.4g)」でした。子どもたちが食べやすいように、酒粕の量を減らし、鮭は皮や骨を除いて焼いた身の部分を使い、魚や酒粕の臭みがないように仕上げています。
昔は、「七軒の家のしもつかれを食べると病気にならない」といういい伝えもあり、近所の人たちと分け合って食べることが多かったのですが、現在は家庭で食べる機会も少なくなっています。そこでこの日の給食時間には、栄養士が子どもたちに、「鬼おろし」を使った作り方や、昔の人が生み出したエコ料理であり、栄養的にも優れていることなど、紙芝居等を使って伝えました。
今年の初午は、明日2月10日です。郷土の味を伝える日にしたいですね。
[献立・写真提供:学校栄養職員・船山裕子先生(前任)]
(月刊「学校給食」2022年2月号より)