化粧品の商品企画担当のつぶやきpart.4

試作品でデスクが埋まります。
試作品の評価が商品企画の仕事の一つなんですけど、どんくらい試作品評価すると思います?アイテムによって全然変わるんですけど、会社のデスクが試作品で埋まるレベルです。アイライナーの時は普通に100本以上は試しましたね。そんな沢山ある試作品の中から、1品を選んで世に放つわけです。ちなみに、原価か品質安定性の観点で、本当は出したくても発売できなかった商品も沢山あって、そういう試作品は担当者がこっそり愛用品にしてます。

香りって案外高い
香水ってなんでこんな高いの?って思ったことないですか? 安い香水もあるんだけど、香りに拘ると高価格帯になりますよね。
香りに拘った、香水発想のスキンケアを開発しているんですけど、その時に香料メーカーに価格問い合わせするじゃないですか?
普通に香料価格が高かったです。
特にウッド系の精油になると、割高になる感じがします。化粧品でウッド系の香りを見かけない理由も原料が高いからかもしれないですね。

なぜ限定品を発売するのか?
よく限定品とかコラボデザイン品とか見かけますよね。これらの発売する理由って、愛用者のリピート企画のための名目が多いんですね。確かに、通常品だと飽きてしまうので、限定品とかで顧客感情を一時的に高めるのってすごく重要なんですよね。ここまでは理想の話。現実は少し違う場合もあって、売上がやばい、未達で終わりそうって時に、限定品を作って会社の売上を確保しよう。みたいなことも横行してました。本音と建て前が違うってことですね。

ミニサイズは出したくない。
トライアルのために、サンプルやミニサイズ品を出してるメーカーって多いですよね。ミニサイズってめちゃくちゃ原価高いんですよね。だから、会社としてはミニサイズを発売したくないんですよ。逆に言えば大容量は儲かるから、会社も顧客も大満足なはずです。とはいえ、新客獲得するためには有効な手段なので、赤字でもミニサイズを発売するって認識です。
ちなみに、サンプルやミニサイズって無償でもらえること多いから、メルカリとかの転売が目立ちますよね。ぶっちゃけ、旅行用や転売用でミニサイズを手に入れる人も多いですよね?

化粧品のデジタル化について
化粧品業界は長らく、美容部員による、ヒトを介した販売を繰り返してきました。そこで活躍した人たちが役員とかお偉いさんになってるから、なかなかデジタル化が進まない現状があります。なんとなくの肌感覚ですけど、自発的にデジタル化・DXを進めるメーカーは少なくて、化粧品ベンチャーがやってたり、他業界で進めてるから、まあ自分達の会社でもやろうか?って意思決定してる場合がほとんどでした。
まあ、デジタル化によってもっと化粧品が面白くなれば良いですね。

なんで起業したんだろう?
なんで自分で化粧品ブランドを立ち上げたのか?について自分の整理も含めて話しますね。元々は大手の化粧品メーカーにいて業界外に転職したんですけど、外から見ていると、新興ブランドやベンチャーに大手メーカー達が押し負けていると強く感じたんですね。大手さん、もっと頑張れよって長らく思っていたんですけど、一層のこと自分達のブランドで示した方が良いんじゃない?口だけじゃなくて行動しろよって感じて立ち上げることにしました。メーカー視点でも、一顧客視点でも買いたいブランドや欲しい商品を生み出していきたいですね。

化粧品に対しての陰謀論
化粧品には陰謀論に近いものが存在してます。特にスキンケアなんですけど、スキンケア必要論とスキンケア不要論です。美肌を保つためにはスキンケア必要だよって意見もあれば、スキンケアなんて気休め程度で、使用してもあまり意味がないって意見と二極化してます。
スキンケアは義務でもないので、スキンケアが楽しいなら使えばいいし、全く楽しさを感じないなら別の方法で美肌になればいい。
そんくらいのシンプルに考えてもいいんじゃないでしょうか?
ちなみに、みなさんはどっち派閥ですか?