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音楽をはじめるキッカケとルーツ。

こんにちは、音楽家のスキャット後藤です。

古くて懐かしい話を書きます。1987年2月、TM NETWORKの「Self Control」というアルバムがリリースされました。若い人にはピンと来ないかもしれないですが、最近Netflixで話題の『シティーハンター』の主題歌「Get Wild」が代表作でプロデューサー・小室哲哉が1984年からやってる3人組です。

高校に入る直前にTM NETWORKを聴き始めました。今までの日本の音楽とは全く違う音していて、テレビの歌番組ではパソコンとたくさんの機材、キーボードに囲まれた要塞の中でキーボードを派手に弾く小室氏、リモコンのボタンを押すと、グランドピアノが勝手に演奏しはじめるようなパフォーマンスもやってました。高校生の僕は「何これ!かっこいい!!」と一瞬でファンになりました。当時、作曲に興味を持っていた僕は「自動伴奏」の部分にも興味を持ち「これなら楽器演奏できない僕にもできるのでは?」と思ったのです。

今までになかった斬新な音と音楽の他に、メッセージ性のある歌詞にも影響受けました。「SEVEN DAYS WAR」の歌詞をはじめ、小室みつ子さんの書く歌詞は多感な僕にささりまくりました。まだ音楽もはじめてない僕でしたけども、「自分の人生は自分で選ぶ」って強く決心することになります。この頃の気持ちが今もブレてないし、52歳にもなってそれが青臭いのもいいなーと思ってます。歌詞って人の人生を変える力があること、16歳の僕は気付きました。ちなみに小室みつ子さんは小室哲哉氏の親族でもなんでもないです。偶然です。そして大学に入り、シンセサイザーを手にして、僕は音楽にのめり込むのです。

すべてを壊すのではなく
何かを捜したいだけ
すべてに背くのではなく
自分で選びたいだけ

Seven days war 闘うよ
僕たちの場所この手で つかむまで
Seven days war Get place to live
ただ素直に生きるために

1987年にTMを聴き始めてから37年経ちました。人生と作曲の教科書でもあるTMの音楽をずっと聴いてたのにライブに行ったことなかったのです。僕はスタジオで緻密につくられた音楽が大好きで、ライブにそこまで興味持ってませんでした。VHSとかDVDでは擦り切れるくらい見てたのですが。好きなアーティストのライブもほとんど行ったことないです。チケットが取れないので最初から諦めてるというのも大きいですが。

2024年、TM NETWORK40周年のラスト2本、Kアリーナ横浜のチケットが余ってることをSNSで知りました。「行こう!」とすぐ決心してチケット取りました。40年という区切り、初参戦にはすごくいいと思いました。小室さんは65歳、ボーカルのウツ、ギターの木根さんは66歳。いつまでライブやれるかわからないし、見れる時に一度くらい見ておきたいと思いました。

5/19、僕はKアリーナ横浜にいました。30年前の5/19はTMの1度目の解散(プロジェクト終了)した日、すごく特別な日です。どんな感情になるんだろ?って思ってたら、一曲目の「Self Control」のイントロで感極まって涙出てきました。僕がTMのことが好きになった、はじめて聴いた曲です。上の奥の方の席だったので3人のことはすごく小さくしか見えなかったけども、同じ空間にいれることにも感激しました。若い子もチラホラいたけど、同世代の人たちが会場で盛り上がってるのも嬉しかったです。その光景が見れたのもすごく財産です。大好きな昔の曲も沢山やってくれたけど、最近のTMの音楽も好きなので、どちらも楽しめました。

いつも「Get Wild」の前に小室さんのキーボードソロがあるのですが、それも楽しみにしてました。今回は荘厳なボイスとオルガンの音を使っていて、いつもの動的なものとは違う格好良さがありました。80年代、キーボードディストといえば地味な存在だったのを派手なパフォーマンスで価値観を覆した小室哲哉。かっこ良すぎました…

ライブはラストの曲を迎えエンドロールが流れます。TMのライブは昔からMCなし、アンコールなしなのですが、今回はアンコールがありました。B'zのギタリスト・松本孝弘氏がゲストとして登場しました。TM NETWORKのライブに何故松本さんが?って思う人も多いでしょうが、松本さんはずっとTMのライブのサポートギターやってたのです。メンバーの木根さんよりギターで目立ってたし、なんならメンバーの一員のような立ち位置でした。「Carol」というアルバムを最後に松本さんはサポートを辞めるのですが、その後B'zをはじめます。そして今のあの大活躍です。散々、ビデオでTMと一緒に演奏する松本孝弘の姿を見てた僕としては胸熱すぎました。

「BE TOGETHER」で盛り上がり、前日にはなかった2度目の「Get Wild」が始まりました。本編と違って、オリジナルの「Get Wild」のアレンジです。当時、松本さんがいた頃のバージョン。「Get Wild」っていろんなアレンジがあってオリジナルが演奏されるのって珍しいのです。イントロが鳴った瞬間に号泣してしまいました、、、友達と一緒にいってなくてよかった…。高校生の時に聴いてたライブの音が、ライブ初参加した2024年に聴けたのがとにかくよかったです。

会場出てすぐ、友達であり同じTMファンでもある「おっさんずラブ」の脚本家・徳尾さんに「松本孝弘参加のゲワイ、泣いた、、、」ってDM送りました。誰かに伝えたかった笑

高校生の僕がTM NETWORKに興味持って、大学生になり作曲をはじめ、その後、30年も作曲の仕事してきたのエモすぎると思いました。音楽が人の人生に与える影響の大きさを知りました。いやー、音楽っていいですね。素晴らしいです!音楽のある人生、これからも楽しみたいと思います。

ということで、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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