作曲家やってて楽しいのは、この瞬間です。
こんにちは、スキャット後藤です。フリーランスの作曲家です。
2/2の深夜、テレビ東京で『ダメな男じゃダメですか?』というドラマがはじまりました。音楽を担当してます。主演は町田啓太さん(劇団EXILE)。元乃木坂46の深川麻衣さんも出演されてるのですが、一度お仕事してみたかったのでとても嬉しいです。深川さんの乃木坂卒業曲『ハルジオンが咲く頃』がすごく好きでよく聴いてましたし、テレビ東京のドラマ『日本ボロ宿紀行』で芝居してる深川さん見て「すごくいいなぁ」と思ってたのです。残念ながらお会いできてはいないのですが...。
さて、劇伴の話です。12月末にテレビ東京プロデューサーの太田さんとZOOMで打ち合わせた時に「洋楽みたいな曲って印象に残りますよね。そういうのどうですか?」と提案されて「わかりました!」とは言ったものの、台本みてもどういうのを作のがいいかピンとこないままアレコレ相当悩みながら「こういうのだったらハマるかも」って思いながら2曲作りました。
1曲はこの第一話の予告動画で使われてる音楽。フル尺で2分半あるのですが、音楽の使い所によっていろんなシーンに合うように作ったおかげで、第一話で何度も使ってもらえました。この曲を面白がって使ってくれるスタッフ、ありがたいです。ドラマのサントラはいずれ配信したいなーと思ってるので、是非フルサイズで聞いてもらえたらと思ってます。
さてさて、今回は「作曲の仕事の醍醐味」について書きたいと思います。
たまに「僕はなにが目的で作曲家やってるんだろ?」と思うことがあります。作曲の仕事始めた頃は「自分のつくった音楽がゲームになって発売された!」とか「テレビで自分の音楽が流れた!」「名前がテレビのクレジットに載った!」みたいな喜びがあったのですが、すぐに慣れて....。そういえばゲーム会社で仕事をはじめてすぐの頃、先輩に「自分の音楽が世に出るのって嬉しいですよね!!」って言ったら冷めた感じで「いや、別に」みたいな感じで返されて「えっ?感情ないの?」って思ってたんですが、一年も経てばその気持ちはすぐにわかりました。僕もそんな風になりました。
今もテレビで自分の曲が流れてきても別になんとも感じないのですが、ドラマのオープニングに自分の名前が出てきたりすると「なんか、千葉最南端の田舎に住んでるフリーランスの作曲家がテレビ局のプロデューサーに呼ばれて地上波のドラマ劇伴を担当してるなんて変な感じだなー」とは思います。「スキャット後藤」って名乗ってるおかげで、クライアントは僕の本名すら知らずにオファーしてくるんです。初めてお仕事する人もそんな感じです。不思議ですよね。最近、個人クリエイターは信用されないみたいなツイートをいくつか見ましたけども、僕に仕事発注する人たちは特にそういうことを僕に対して思ってないんでしょうか?不安じゃないのかな?(思ってる人はそもそも僕に発注してこないでしょうけど)
話がそれました。今回は作曲の仕事の醍醐味の話です。
憧れの人と仕事できるってのはすごく大きいです。去年、中学の頃からの憧れの松井五郎さんに歌詞を書いていただけたり、個性的なボーカルが好きな元たまの知久さんに歌っていただけたり、この仕事してなかったら昔から憧れてた人と一緒に何か作るなんて出来なかったことです。去年放送されたドラマ『あなた犯人じゃありません』は僕がずっと好きだった佐久間さんがプロデューサー。MAの時に『マジ歌』の曲発注ってどんな感じなんですか?」って聞いたりしてる時は、この仕事やってて良かったなーと思ったりします。『青春高校3年C組』の初打ち合わせの時にはじめてお会いした時、むちゃくちゃ感動しました。ミーハーなので、憧れの人とか好きな人とご一緒できるのはすごく嬉しいです。
今回は、それ以上に「あー、この仕事してるのってこの瞬間のこの感情のためだわ」って思うものがあるのです。
ついさっきの出来事です。
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