僕なりの、万人受けするキャッチーな曲のつくり方。
こんにちは、スキャット後藤です。フリーランスの作曲家です。
テレビで呂布カルマが「万人受けしたいか、自分が狙ってる人に受けたいか?」という話をしてました。僕はたぶん後者だと思います。というか、狭い層に向けたものが万人に受け入れられるのが理想です。言い換えれば、自分が好きに作ったものが世間にも受け入れられたらいいなーってことでしょうか。万人受けを意識した方がいいのか、自分がやりたい表現を優先させるのかで悩んでるクリエイターは多い気がします。
僕は作曲する時に「万人受け」か「狭い層」か曲によって作り分けしてます。こども向けのボーカル曲や歌ありのCM音楽作るときは万人受けで、劇伴の時はピンポイントなものにしてます。
ボーカル曲や歌ありのCM音楽は、音楽だけで成立するものをつくる必要があります。僕はキャッチーで強いメロディーを書くのが得意なので、万人向けを狙って曲を作ります。実際は冨田恵一みたいな複雑なコードとメロディーのボーカル曲が好きなのですが自分にはできないし、マネごとをしても敵わないので、直球で強いメロディーを書くことを意識してます。
とは言え、自分がほんとに好きなのは万人受けより狭い層に受けるものです。わかりやすくて強いメロディーだけではつまらないので、アレンジはニッチな感じを意識してます。視聴者の耳に届くのはメロディーです。アレンジはニッチなことをやっていても雰囲気さえ合ってれば視聴者には心地よく聞こえてくるはずです。この2種の組み合わせを意識的にやっていて、あんまり聴いたことないような妙な音楽ができあがるのです。僕が個人的にリリースしてる「わにのかばん」とか「こども百科事典」とか聞いてもらうとわかると思います。(サブスクで配信してます)
CM音楽はテレビやwebで一度流れてきた時に視聴者に記憶させないとダメなので万人が引っかかってくれるような音楽を意識してます。広告なので、商品名や企業名や企業のコンセプトなどが音楽で伝わらないと意味がないのです。全く記憶に残らないCM音楽は失敗です。歌入りのボーカル曲の場合ですが。
最近いろんな人に話すのですが、ぼくは作曲する時に「良い曲」を目指してないです。「良い曲」って人によっていろいろなんです。例えば、僕は某有名アーティストの音楽があまり好きではないのですが、でもすごく沢山の人に愛されてます。誰かにとってイマイチだと思う曲も、誰かにとっては超名曲で、「良い曲」って個人個人で違うんです。正解がないんです。
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