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#6 女神の見えざる手 / 2021年一番面白かった作品

こんにちは!
いよいよ大晦日ですね〜

年々イマドキの歌手や俳優についていけなくなっていて、King Gnuの読み方がわからないまま2021年が終わりそうです…笑

今日は一年の締めくくりとして、今年見たたくさんの作品の中で最も面白かった映画を紹介しようと思います。
圧倒的にこの作品でした!ジェシカ・チャステインの主演映画のレビューは#1に引き続き2本目です。

『女神の見えざる手 (原題: Miss Sloane)』

あらすじ
大手ロビー会社の花形ロビイストとして活躍してきたエリザベス・スローンは、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。卓越したアイデアと大胆な決断力で難局を乗り越え、勝利を目前にした矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈してしまう。さらに、予想外の事件によって事態はますます悪化していく。(引用元:映画.com)

ロビイストとは

主人公のエリザベス・スローンは敏腕ロビイスト。ロビイストとは、日本では馴染みがないですが、個人や企業の利益のために雇われ、議員や官僚に政策を働きかける役割を持ちます。そのために、「法律の理解や戦略力、マーケティング力、コミュニケーション能力に長けたエリート」というイメージを私は持っています。時には議員よりも世の中を動かしかねない、実はそんな存在感があるのではないでしょうか。

ここで政治を論じるつもりはありませんが、総選挙のあった2021年、日本にもロビーとまでは言わずとも、議員のブレインになるような優秀な人たちが政治に関わっていればもっといい日本になるのではと思いました。

本作のなかで、エリザベスのチームは銃規制案を実現するためにあの手この手で議員から票を集めます。

15センチはあるであろうピンヒールに、モノクロの服を纏い、赤いリップ。性欲はお金を使って満たし、食事は必要だから取る、頭を動かし続けるために睡眠は最低限。
そんなエリザベスのポリシーは「敵の一歩先を読んで計画し、敵が切り札を使った後、自分の札を出す」。勝つ目的のためには手段を選びません。やっていいことと悪いことを理解したうえで、限りなく黒に近いグレーにも手を出し、味方であるチームにも手の内を知らせないほど徹底しています。

「勝つこと=自分の利益」
ではありますが、彼女は本当にお金や名声のためだけに闘っているのでしょうか?自分の意にそぐわない政策であっても身を粉にして働くような、ただただ冷徹な人間でしょうか?

大どんでん返しを楽しむべし

政治モノで頭脳派。難しくて途中で諦めた方がいたら、ぜひこの休暇中に最後まで見切っていただきたい!
私自身はいまだにオセロで全然勝てないタイプ。先のことを予測することは苦手中の苦手。エリザベスと真逆の人間です笑
政治独特の用語が使われているので、あまり細かいことに囚われず、銃規制に賛成派と反対派の票がどう動いているかを追えていたらひとまず大丈夫。

そんなことよりもラスト13分。ここが超おもしろい。
何度も見返すと伏線が散りばめられていたことが分かりますが、初めて見たときは、公聴会で黙秘するはずがブチ切れちゃうし、不利な証拠ばかり追求されるし、もう終わった、負けだ、ってなりました。
が、違うんですね~。大どんでん返しとはこのこと。アクション映画のような爽快感!

彼女なりの手段で腐った政治に鋭い刃でグサッといきます。その"大激震"で議員の票はふらっと動くんですね、きっと。なんと脆いことか…
(ネタバレにならないように抽象的に言いました笑)

今年は本作を4回は見たと思います。今私が気になっているのは、どこまでが彼女の策略で、どこからが不意打ちだったのか、ということです。公聴会に召喚されたのは戦略どおりだったはず。部下が銃を持った男に襲われたことがきっかけで票を大幅に取られたことは想定外だったでしょう。他のことはどうでしょう…


「ジェシカ・チャステインの演技力に寄りかかっている」という批評があるそうですが、そうであっても、それこそが最大の賛辞なんじゃないかと思ってしまうほど面白い作品でした。

今年の映画レビューを振り返って

いかがでしたか?
今年は人生で初めて映画レビューにチャレンジし、本作も含めて6作品ご紹介しました。

自分で振り返ってみると、
・女性が主人公の映画
・ノンフィクションや実在した人物がベースの映画
・学んだり刺激を受けた映画、実生活で考えていることとリンクした映画
をレビュー対象にしているなと気付きました。
紹介した映画の他にも、男性が主人公だったり、恋愛ものだったり、たくさん映画は見ています。でもなぜかおもしろかった!と思ってもnoteに書こうとは思わなかったんですよね〜

このnoteの目的のひとつに「自分が感じたことを大切にするために形にしたい」というのがあります。(恥じらいを込めて有料記事にしてましたが、無料にしたので良かったら読んでみてください↓)

女性が主人公のほうが、単純に自己を投影しやすいのかもしれません。だからなのか、感じたことを文字にして残しておきたい!と思ったのかもしれません。もしそうなら、今潜在的に悩んでることやアンテナが立っていることを記録することができて大成功だと思います。
句読点を打つことにも慣れてきた気がします。

来年は違うジャンルの映画にチャレンジしてみるのか、はたまた同じ路線を貫くのか…分かりませんが、ワタシ視点で楽しくお話しできたらいいなと思います!
よろしければどうぞお付き合いください。

それでは、寒い寒い年末年始ですが、よいお年をお迎えください。

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