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遊戯王プレイヤーがシャドバを始めてみた

タイトルの通りシャドバを始めて1ヶ月程度経ったのでレビュー(?)をしてみようと思う。
現在に至るまで空いた時間に暇潰しとしてプレイする程度で、しかもその半分以上はストーリーに費やしていたためランクマッチなどの対戦はそれほど触れられていない(2週間ぐらい)。
そのため的外れな発言があったとしても生暖かい目で見守ってほしい。

シャドバを始めるまで

Shadowverse、通称シャドバを始めたきっかけは知り合いの遊戯王プレイヤー(以下YP)4~5人に誘われたからである。
私自身全くシャドバをプレイしたことがないかというとそうでもなく、リリース直後(記憶では疾走ビショップとかいうデッキがいた時)話題になっていた時に一週間ぐらいは触っていたこともありルールはある程度分かるのだが、環境を追ったことはなく興味自体はあったため始めてみることにした。

このゲームを始めるにあたって最初に知ったカードは《スケルトンレイダー》で、周りの評判によるとどうやらこいつは《アクセスコード・トーカー》らしい。

《アクセスコード・トーカー》
着地を許すと盤面とライフを消し飛ばされる

なるほど、分かりやすい。


デッキ選択

選択したフォーマットはある程度やり取りが欲しいためローテーション(比較的新しいカードしか使えないルール)
弱いとされるデッキを選択するとプレイング以前にデッキパワーが乖離し過ぎて勝負にすらならないということもあり、このゲームを理解するためにも最も強いデッキが適切だろうと知り合いに尋ねたところ【秘術ウィッチ】がその1つであると返ってきたためそれにした。
このデッキはYP向けに言うと《マジックテンペスター》が禁止になる前の【未界域】である。
大地の魔片(以下土)という魔力カウンターに相当するものを利用し大量のバーンを叩き付けてワンキルするデッキで相手によってプレイが大きく左右されることもないため大体は【未界域】そのままの印象で大きな齟齬はないだろう。
自分の動きを押し付けることが勝利に繋がるという性質は初心者には優しく、また理不尽の押し付けが大好きな私の性格とこのデッキの相性は抜群だった。
しかし、しばらくして大きな問題に直面することとなる。

【未界域】
先攻1ターン目に土を16個消費して20点飛ばしてたデッキ

シャドバが異質なカードゲームであることに気付く

不確定札の多さ

遊戯王というゲームは、例えば私の好んで使う俗に言う展開デッキ(コンボデッキ)であれば初手5枚、または6枚の中から1~2枚程度の初動でサーチリクルート(≒直接召喚)を駆使し1ターンの間に相手に返せない盤面を形成して詰みまで持っていく、またはライフを削り切るのが一般的なプレイスタイルなのだが、シャドバはPP(プレイポイント)というデュエマで言うところのマナシステムが導入されているため1ターンに使用できるカードに大きな制限のある奥ゆかしいゲームでローテーションの大体6ターン目までの内容が遊戯王の1ターン目に相当し、しかも確定したサーチがない上コンボの要求枚数も多いという独特なゲーム性を確立している。
始めは慣れの問題程度に思えたが、サーチがない代わりにドロソが潤沢であることやターン数が嵩むことによるゲームに絡む不確定札の多さは大きな障壁で初手からゲームエンドまでの緻密なゲームプランの構築が不可能であることに苦しめられた。
特にゲーム序盤でコンボパーツを集めるために《工房の錬金術師・ノノ》融合(手札のテーマカードを消費し土を1つ出すこと)し土を消費するドロソを発動しなければならず、その上どのカードも切りづらい場面に初めて出くわした時は卒倒しそうだった。
当然だがシャドバではまた異なるアプローチが必要になるのだろう。


新たな概念

テンポを取る/取られる:一方のプレイヤーが序盤から盤面が優位になるようにカードをプレイできている状態を形容する際に用いられるTCG用語

───遊戯王にテンポという概念は存在しない。
前述の通りPPのない遊戯王における1ターン目はシャドバにおける6ターン程度を意味し、それ以降は(比較的)緩やかなリソースゲームが始まるか、またはそのままゲームが終わるからである。

私の選択した【秘術ウィッチ】は中盤までにいかにコンボパーツを集めながら自分に有利な状況を形成できるかが重要なのだが、序盤と中盤と終盤が同一ターンに存在し得る遊戯王の住民である私にはテンポという概念を飲み込むまでに少々時間を有した。

《スプライト・エルフ》
相手のターンにもテンポを取ります

例えばこれは実際に経験したことだが後攻1ターン目に《禁書庫の番人》をプレイし2ターン目に相手が2/2のフォロワーをプレイした場合、返しのターンに《ブルームウィッチ》《氷塊のゴーレム》のどちらをプレイするかという問題があるとする。
今思えば《氷塊のゴーレム》を選ぶという選択には色々ツッコミどころがあるがそれはさておき、純粋にテンポという観点で見た場合2/2のフォロワーである《ブルームウィッチ》をプレイし次のターン相打ちすることによるライフカットの抑制か、または除去を誘ってテンポロスを狙うべきなのだがあろうことか私は「ドロー枚数を優先した方がその後のプレイの幅が広がるし、土をもっと溜めれば《ブルームウィッチ》のドロー枚数も増えるからアドでは…?」といった大局的視点に欠けた考えから《氷塊のゴーレム》をプレイするというとんでもないプレイを披露し周囲の人々を困惑させた。
(コストを払う世界にいなかった私には2コストのカードは2ターン目以降プレイできるカード、3コストのカードは3ターン目以降にプレイできるカードとしか認識していないため特定のカードの組み合わせに必要なPP消費等の考慮ができない。)

シャドバでは基本的に場に出たフォロワーはそのターン攻撃できない
今回のように2ターン目に出てきた2/2のフォロワーに対してフォロワーだけで対処しようとすると返しのターンにフォロワーを出さなければ最低でも2回の攻撃の猶予を与えるため4点のダメージを許し、次のターンも放置すると6点とそれだけでライフの1/3近くのダメージを与えることを許してしまうため、序盤に出てきたフォロワーを放置するというのは非常に危険な行為なのだ。
(【秘術ウィッチ】が3ターン目に最もプレイしたいカードは《魔力の充填》なため、3ターン目にフォロワーの処理を優先するとテンポロスに繋がり、また放置するとライフへのダメージという問題が発生する。)
実際のゲーム進行では3ターン目以降もフォロワーをプレイしてくるため6点では済まないダメージを被ることとなり、2ターン目にテンポを失ったことが敗因となることすらある。
ターンを重ねれば3PP、4PP支払って出てきたフォロワーの処理にも追われることとなり捌き切れなくなるため小型と言えど処理できる内に処理すべきということを身をもって知ることとなった。

似たようなシステム(?)のデュエマと違いシャドバでは基本的にライフを詰めることがデメリットに繋がらないため、ライフを軽視したプレイヤーはオタッシャ重点であり瞬く間にサンズ・リバーへの片道切符を切られるのだ。

《アシッドゴーレム》
出たときに最大6点ダメージを与えてくる小さいマジテン


実際にシャドバをプレイしてみた感想

数年前の記憶ではエロメンコだのあまり良い噂を聞かなかったが、数年経った今現在実際にプレイしてみると思った以上にやり取りがあり、BO1形式にも不満を覚えることがないぐらいやりがいのあるゲームに感じた。
1枚で安易に戦況を決定づけるカードがない(または少ない)ことも評価が高くプレイの積み重ねが勝敗に表れやすいのもストレスを感じさせない要因なのだろう。
(BO1で1枚の出力が高すぎるカードが存在してしまうとプレイの介在余地が狭まり、その上環境のデッキタイプまでバラけてしまうと特定の対面を切らざるを得なくなるためこの一点だけでもモチベを維持するには十分だった。)

最近はようやくカードやデッキに対する知識が増えて勝てるようになったこともあり、このnoteを機に動きを押し付けることを勝ち筋とする【秘術ウィッチ】には一旦区切りをつけて前々から気になっていた対応幅が広く各対面への立ち回りを求められる【進化ネクロ】に触れてみようと思うぐらいにはこのゲームに引き込まれている。
本当はストーリーの影響もあり【モノヴァンプ】も組んでみたいのだが、近い内に主要カードが尽くスタン落ちすることやモノのスキンの入手難易度等諸々の理由もあり恐らく組むことはないだろう。
なんでストーリーキャラのスキンの入手難易度が異様に高いんだ…?

《鋼鉄の希望》
背景ストーリー勢はメインストーリーだけでもやってみてほしい

最後に

ストーリーばかり見ていたので実際にランクマッチに潜ったのは8月に入ったあたりだけど、遊戯王の時から付き合っている方々の支えもありとても楽しめています。
少しだけ複雑なので慣れるまでに時間がかかったけど本当にどのクラスも個性的で魅力の詰まったゲームなので皆もやってみましょう!
あとメインストーリーは本当に面白いから背景ストーリー勢にはオススメです。ストーリーのキャラクターは大体カード化されてるから時間があるときにちょっとずつ見るだけでも、もしかしたら組みたいデッキができるかもしれません。

IQ2ぐらいしかなさそうなルルカロスちゃん

それはそれとしてシャドバをやっている方は遊戯王OCGも始めてみませんか?

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