麻雀の点数計算改革論(無料)

※この記事は、麻雀のルールについてある程度理解していることを前提としています。以下、注釈をつけていない麻雀用語については、適宜初心者向けの入門サイトやWikipediaなどを参考にしてお読みください。

1. 現行の一般的なルールにおける、麻雀の点数計算の問題点

麻雀は非常に面白くてエキサイティングな頭脳ゲームである。しかし、役や点数を覚えるのが難しい、と興味があっても結局敬遠してしまう人が多いのは事実である。その中で、役に関しては、一翻縛りを満たしてアガるために必要なものである以上、比較的スムーズに覚えられることが多いのだが、点数計算となるとそうはいかなくなる。

コンピュータゲームの麻雀では、点数計算はアガったら自動的にやってくれる。しかし、本物の麻雀牌を使い、点棒を使って点数をやり取りする麻雀では、点数計算は基本的に自己申告となる。(実際には、周りの人が手助けしてくれることも多いのだが。)また、コンピュータゲームの麻雀であっても、オーラスの細かい点数状況判断をするうえでは、点数計算の知識はある程度必要になってくる。具体例としては、オーラス平場(ここでは積み棒が無い場の意味である)で自分が子のとき、4900点差の別の子をまくるためには、脇からの3900点(30符3翻)の出アガリでは足りないので、5200点(40符3翻)の出アガリか、1000-2000(30符3翻)のツモアガリが必要、といったところである。

ところが、麻雀の点数計算においては、符計算という非常に厄介な概念がある。簡単に言うと、アガリの形によって決まる基本となる点数のことだが、これを求めるためには、例えばカンチャン待ちは2符とか、ヤオチュウ牌の暗刻は8符といった複雑な規則を覚えなければならない。しかも、全てのアガリがこの符計算の基本ルールに従うわけでもなく、通常ツモアガリは2符加算されるが、メンゼンピンフの場合だけは2符加算せず20符2翻として計算する、といった例外ルールも多く、分かり難いものとなっている。このような複雑な割に細かいルールが、麻雀を全く知らない、もしくは手役しか知らない人を遠ざけているといっても過言ではない。

もっと言えば、今のようなリーチ麻雀のルールの成立の過程に照らし合わせると、現行のルールは本来の原則からはかなりかけ離れた非合理的なものとなっている。その最たる例が1本場300点という、アガリで得られる点数に比べれば微々たるものでしかない積み棒であったり、恣意的に決められたといっていい満貫以上の点数であったりする。こうした明快でも何でもない無駄に複雑なルールは、覚えるのに手間がかかるだけで非常に面倒くさい。そこで、本記事ではこのような問題だらけの麻雀の点数計算ルールを、現行のルールによって授受される点数を大きく歪めることなく、簡略化することを考える。

2. 麻雀の点数計算の原理と歴史的背景

現行のルールにおいて、麻雀のアガリ点は次のようなプロセスに従って計算される。

(1) アガリの形をもとに符を計算し、10符単位に切り上げる(※例外あり)
(2) 手役をもとに翻数を計算する
(3) 翻数が5翻以上ならば満貫以上となるので、符を無視して翻数により点数を決める
(4) 翻数が4翻以下ならば、(1)で切り上げた符をもとに、次の計算式に従って基本点を計算する。
a符n翻の手において、(基本点)=a×2^(n+2)(点)
(5) この基本点が、ツモアガリの際に子が払う点数となる。以下、親のアガリは子の2倍という原則と、振り込みによるアガリは振り込んだ人が他の人が払うべき点数を1人で払うという原則に従い、最終的なアガリ点を求め、100点単位に切り上げる。

このように、符と翻数という2つの要素により点数を計算するのだが、実に手数が多く複雑なものになっている。しかしなぜこのような複雑な計算になるのだろうか。これは麻雀の歴史的なルールの変遷が関わってくる。

そもそも、現行のリーチ麻雀の基本となっている、翻数による倍々計算(2の累乗計算)は、アルシーアル麻雀(アルシーアルとは中国語で「二十二」のこと。アガリの最低点の基準が22符であったことに由来する)という戦前に一般的だったルールに基づくものである。アルシーアル麻雀の特徴は浅見了の「麻雀祭都」(※1) や日本麻雀連盟(現在日本に多数ある麻雀のプロ団体の中で、唯一アルシーアル麻雀を取り扱っている)の公式サイト (※2) に詳しいが、平たく言えばリーチ麻雀と異なり役無しでもアガれて、やり取りされる点数が小さいという違いがある。その後、一翻縛りや途中リーチ (※3)、場ゾロ (※4) や積み棒 (※5)、三色同順などのアルシーアル麻雀には存在しない新役、跳満以上の点数 (※6) といった追加要素が加わり、現在一般的なルールが確立していった。

このように、様々な追加要素が加わっていった結果、日本式のリーチ麻雀はゲーム性やギャンブル性(麻雀をギャンブルとして見做すかどうかは、本記事の趣旨とは関係ないのでここでは述べない)が充実し、今のように広く人気を博すテーブルゲームとなっていった。しかしながら、リーチ麻雀のルールの変遷に伴って追加されたルールは膨らみに膨らんでいった挙げ句、今のように複雑怪奇なものへと変わっていった。以下、このような複雑化したルールを、現在のリーチ麻雀のゲーム性を損なわない程度に簡略化することについて考える。

※1 http://www9.plala.or.jp/majan/index.html なお、サイト管理人は故人であり、今後の更新は行われない見通しである。
※2 http://nihon-majan.com/arusiarumajyan.html
※3 本来、リーチという手役は「配牌時点での聴牌宣言」のことであり、現在のような局の途中の聴牌宣言を手役と見做すようになったのは戦後になってからのことである。
※4 アガったときに加算される2翻のことであり、上述の基本点の計算式の「+2」に相当する部分である。現在の麻雀関連の書籍やコンピュータゲームでは事実上無視されることが多いが、本来のアルシーアル麻雀には無かった概念である。
※5 現在1本場300点とされている積み棒は、実は子の満貫の点数が2000点であったアルシーアル麻雀の時代から全く変わっていない。これについては後ほど述べる。
※6 満貫とは本来「倍々計算の打ち切り」という意味であり、アルシーアル麻雀においてはこれこそが最高の点数であった。

3. 単純な符無しルールの問題と符計算そのものの問題について

現在のリーチ麻雀の点数計算を簡略化する場合、最も分かり易く簡便な手法としては、符計算そのものを廃止するというものがある。符計算の廃止は、実際に一部の三人麻雀のフリー雀荘(普通の四人で行う麻雀と異なり満貫以上の高打点が出やすい)や健康麻雀を謳うノーレート雀荘、あるいは初心者を対象とした健康麻雀サークルなどで行われている。この場合、ほとんどは麻雀で最も頻出である30符のアガリの点数に基づいた点数計算が行われることになる。

しかし、この単純な符計算の廃止では、以下のように本来のリーチ麻雀とは明らかに異なる点数状況が頻発する。したがって、一般的な符計算を行うリーチ麻雀への移行を考えた場合、必ずしも良いルールとは言えなくなってくる。

○通常は20符4翻(子は1300-2600の5200点、親は2600オールの7800点)となる「リーチピンフツモドラ1」が満貫(子8000点、親12000点)となるように、ピンフツモが(満貫以下において)普通のルールよりも過大評価されてしまう。
○刻子や槓子に符が一切つかないため、トイトイなど刻子系の手役が相対的に過小評価されてしまう。(そもそも、刻子や槓子の符は、順子よりも作りにくいということを加味して基本となるアガリ点に加算されるものとして、歴史上定義されていたものである。)
○同様に、槓子による点パネが無いため、「60符2翻=30符3翻となるので、ヤオチュウ牌の暗槓は実質1翻アップ」といった加点効果がなくなる。

そのため、「だったら最初から符計算ありの普通のルールを教えればよいのでは」という意見も出てくるのだが、符計算ありの普通のルールは、符計算とそれに基づく点数計算だけでも、次のような問題点がある。むしろ、この問題点の解決こそが本記事の趣旨と言ってよい部分である。

(1) ピンフという、現行のリーチ麻雀において頻出かつ最も重要な手役の一つといっていい手役の定義とその点数計算に関連する例外について
(2) 手牌とアガリの形による符の計算の煩雑さ
(3) 七対子が「メンゼンであるにもかかわらず、ツモアガリでも出アガリでも25符2翻」という、10符単位となる符計算の原則から外れた手役になっていること、およびそれにより「メンゼン手のツモアガリは出アガリから10符引いて1翻増し」という原則が崩れてしまうこと
(4) 切り上げ満貫に関する諸問題
(5) 20符4翻と20符6翻が2倍近く点数が違うにも関わらず、60符3翻と60符5翻が同じ満貫(相当)であるという点数計算の整合性の欠如
(6) 麻雀の点数計算の原則が「1翻につき2倍」の倍々計算であるにも関わらず、実際のアガリ点が「1500-2900-5800」や「1000-2000-3900」のように必ずしもそれに従っていない問題
(7) 満貫(4翻)から跳満(6翻)および跳満から倍満(8翻)は2翻、倍満から三倍満(11翻)の点数アップは3翻であるにもかかわらず、三倍満から数え役満(13翻)の点数アップに必要な翻数は2翻だけという、満貫以上の計算における不整合の問題

これらを考えると、ルール改定によるゲームバランスの歪みをできるだけ小さくするために、現行のルールにできるだけ近い点棒授受になるようにしつつ、可能な限り簡素なルールを新たに構築する必要がある。そこで、以下のように新たに手役の翻数を再定義し、それに基づいて新たに点数計算を行うことを考える。

4. 翻数のみを用いた新しい麻雀の点数計算の体系

今回の点数計算の再定義においては、以下のような前提条件のもとに考察を行った。

(1) 符計算は完全に廃止しつつ、元々の符計算による打点から大きく変わってしまうシチュエーションが少なくなるように一部の手役の翻数を調整する
(2) ローカルルールレベルの決め事(ダブル役満の採否など)に関しては考慮しない
(3) 符計算に関係しない部分は可能な限り原則に従う
(4) (1)と似た趣旨ではあるが、現行のルールの符計算の都合上ある程度適用される「副露手はツモ・ロンに関係なく同じ符に基づいて計算」「メンゼン手のツモアガリはロンアガリの6割増し」の法則が残るようにする
(5) 麻雀の点数計算の基本となる「1翻につき2倍」の指数計算を基準とする

ここから、結論として次のように手役の定義および翻数を変更することになった。

(1) ピンフの定義についての変更。以下の通り変更する。
○4つの順子と数牌の雀頭からなる門前のアガリとし、待ちの形は不問とする。(要するに中国麻雀のピンフの定義に、門前という条件を追加したものとする。)
○翻数は2/3翻に変更。
(2) メンゼン手のロンあがりは、牌姿に関係なく、一翻縛りの対象として「門前ロン」の1/3翻を加算する
(3) トイトイ三暗刻はそれぞれ1/3翻増しとする。
(4) それ以外の手役の翻数は全てそのままとする。
(5) 明槓2/3翻増し暗槓1翻増しとするが、一翻縛りの対象外(すなわちドラと同じ扱い)とする。

そして、以下の通り点数表を新たに定めた。なお、この点数表は次のような計算式に従って求められた点数による。

(0) 4翻以上の手は満貫以上の点数の表に従い、翻数を数えて点数を決める。4翻未満の手は次のように計算する。
(1) アガリの基本点は250点とする。
(2) この250点に対し、(翻数-1)の整数部分だけ2を累乗する。その結果、2000点に達したら計算を打ち切る。
(3) 翻数の分数部分については、1/3翻であれば元の点数に対して3割増し、2/3翻であれば元の点数の6割増しとする。
(4) (2)と(3)によって求めた最終的な基本点が、子のツモアガリに対する子の支払い分となるので、子のツモアガリに対する親の支払い分や親のツモアガリの支払い分(基本点の2倍)、子のロンアガリの点数(基本点の4倍)、親のロンアガリの点数(基本点の6倍)を求める。なお、最終的な点数は100点単位に切り上げた値とする。

新点数表

この新しい点数計算の体系のメリットを、次の章でそれぞれ説明する。

5. 新点数計算法の要旨

今回筆者が新たに定義した点数計算によって改善されるメリットを、それぞれ説明する。

(1) ピンフの定義について
今回の改定により、基本手役としては異常なまでに複雑な符に基づく従来の定義から、最終形だけを見ればよい新たな定義になることで、初心者にもわかりやすい手役となった。また、この改定によりピンフのロンアガリは「1翻」のまま変わらず、ピンフツモは「1と2/3翻」(従来の50符1翻に相当)と、従来の20符2翻に対してやや強化されたが、それでも完全な1翻増しとはならないので、満貫(4翻)以上では実質「ツモピンなし(※1)」になった。

(2) 牌姿やアガリ形による符計算の廃止
今回の改定により、点数計算は手役とドラ、槓子だけを見れば良くなったため、点数計算の手間が大幅に減った。また、刻子系の手役に関しては、多くの場合で点パネが起こるため、符計算の廃止に対する救済措置として1/3翻の加算を行った。そのため、トイトイや三暗刻に関しても、手牌構成(中張牌かヤオチュウ牌かどうか)に関係なく、槓子が無ければ基本的に同じ点数を適用できるようになった。

(3) 七対子および全てのメンゼン手の点数計算について
今回の改定において七対子の翻数は2翻のまま据え置きとなったが、メンゼン手である以上、出アガリの場合1/3翻加算されて「2と1/3翻」となるため、点数としては25符2翻相当から、40符2翻相当へとかなり強化された。一方、ツモアガリの場合は3翻(30符3翻相当)になり、こちらも従来に比べて強化され、また「メンゼン手のツモアガリは5~6割増し」の原則が維持されるようになり、メンゼン手における点数上昇の例外がなくなった。

(4) 切り上げ満貫について
従来の点数計算のルールでは、30符4翻および60符3翻(子7700点、親11600点)について、満貫に切り上げるかどうかという細かなローカルルールの差があったが(※2)、今回の改定により4翻は常に満貫となったため、点数計算の原則(1翻増しにつき2倍)が維持され、かつルールが単純化された。

(5) 満貫打ち切りに伴う符と翻数上昇の不整合について
今回のルール改定により、暗槓と明槓に対してドラと同様に翻数の加算がなされるようになったため、満貫以上の副露手などでも槓をするメリットが生まれるようになった。また副作用として、明槓に2/3翻の加算がなされるようになった結果、三槓子が実質4翻以上(=本来の翻数2翻+明槓の加算分2/3翻×3)の役になった。

(6) 倍々計算の原則について
今回のルール改定により、1翻増しは2倍、1/3翻増しは2^(1/3)倍に近く切りのいい1.3倍、2/3翻増しは2^(2/3)倍に近く切りのいい1.6倍としたことで、2の翻数乗という原則がそのまま守られることになった。

(7) 満貫以上の点数について
今回のルール改定により、満貫以上の点数計算について、倍満から三倍満を目指すのに必要な翻数と、三倍満から数え役満を目指すのに必要な翻数が揃い、同じ点数上昇に対して必要な翻数が一致するようになった。

※1 ピンフとメンゼンツモを複合させないというルール。符を用いたピンフの定義に従えば、ツモアガリは常に2符加算される以上、本来ピンフとツモは複合しないのだが、現在の一般的なリーチ麻雀のルールでは20符2翻として複合を認めるのが一般的である。このピンフとメンゼンツモの複合を認めるルールのことを自摸八と呼ぶのだが、詳細は「麻雀祭都」などに譲ることにする。
※2 現在の主な麻雀プロの団体においては、日本プロ麻雀連盟および麻将連合-μ-は採用しておらず、最高位戦日本プロ麻雀協会や日本プロ麻雀協会、RMUは採用している。また、オンラインゲームでは、天鳳や雀魂、麻雀格闘倶楽部では採用されていないが、MJや天極牌では採用されている。フリー雀荘では、ほとんどの店舗で採用されている。

補足 積み棒について

今回の点数計算のルール改定ではあまり述べなかったが、積み棒については簡素化のため廃止すべきという意見と、積み棒は逆転要素として残すべきという意見の両方があり、そのどちらもある程度筋は通っている。その中で、積み棒を廃止するという意見に関してはあまり深入りする必要はないのだが、積み棒を残すべきという意見については一つ良い案がある。それは「1本場1500点」通称「場センゴ」である。

「場センゴ」は、どちらかというとフリー雀荘に見られるルールであるが、1本場1500点(ツモアガリの場合は3等分して500点ずつ)というルールは、積み棒に関する歴史的な背景を考えると非常に理にかなったものである。これに関しては、「雀のお宿」という、とあるアマチュアの麻雀ファンのブログの記事が参考になるため、以下に該当記事の文章を引用することにする。

かつて満貫が 2000 点だった時代がある。
(中略)
そんな満貫が 2000 点だった時代のシバ点(筆者注:積み棒)は、実は 300 点だった。
赤ドラは勿論、まともなドラさえ一飜に数えなかった時代だから、満貫を作るのはかなり苦しいのだ。 当時の満貫の価値は今の時代の一万点はゆうに超えると思われる。 そんな時代の一本場が 300 点だったのだ。
点数には場ゾロ(いわゆるバンバン)が付いて、ドラも増え、一発などの役が増えたにも関わらず、本場だけが 300 点のまま、というのはどうにも不自然だ。 その結果、本場に元々あった「親の連荘の価値」「連荘を阻止することの価値」が失われてしまった。 麻雀が一局清算でなく半荘という単位で区切られているのは、局のアガリといった短期的な戦術以上に、トップを取るという長期的な戦略に重きが置かれている証であるのに、連荘の意味が小さくなってしまっては、その醍醐味も失せてしまう。
だから、300 点なんてやめて一本場を 1500 点にしよう、というのが「バセンゴの会」が言ってることだ。 ん~、またイキナリでごめん、こんな名前の会があるのだ。
1500 点という数値の設定は妥当だ。
一本場 3000 点や、出アガリ 1000 点ツモアガリ 1500 点、なんてルールの経験があるが、前者は親が連荘目的だけに走る傾向が目に付き、後者は計算がメンドーだという欠点がある。
満貫 2000 点時代の三十符一飜は散家が 240 点で、荘家は 360 点。 この時代の 300 点なので、今なら 1250 点くらいになる理屈だが、全体的にインフレ化したのと、計算を簡単にするためという理由で、まぁ 1500 点、と。
ね、一応、根拠はある。
(中略)
ところがインフレを構成する他の要素と大きく違う点がバセンゴにはある。 他の要素のほとんどが勝負に及ぼす偶然性の影響を高めるのと異なり、バセンゴはその結果が前もって対局者全員に明示されている。 本場が付いている、という事実は誰の目にも明らかなことだ。 半荘を制するための戦略が無駄にはならないことが保証されているのだ。
第二の変化は、逆転の目を残せることだ。(中略)平場の満貫よりも二本場の 5200 点や三本場の 3900 点の方が高いんだから、いつも自分の手役だけしか念頭に置いていない勝負よりも、深い。
最も大きな変化は、親の価値が高まるということだ。 親の連荘が後の勝負に与える影響は 300 点の場合よりも大きいのは明らかだ。通常でも親の価値はそこそこ高いと考えられている。 しかしその実体はというと言われている程、親は有利ではないのだ(この理由はいずれその内、解きあかされるかもしれないし、そうでないかもしれない)。
https://suzume.hakata21.com/1houg/04baseng.html より。記号等は適宜修正した。

おわりに

このように、符計算を廃止しつつ、元々あった点パネなどの要素を可能な限り残すルールとして、今回のような新ルールを策定したのだが、これにより生まれた可能性として、ここに挙げた手役以外にも、翻数の見直しができる手役がいくつか生じるという可能性が挙げられる。また、1/3翻単位の翻数を設定することにより、そのままでは物足りないが、かと言ってそのまま1翻増しとするのはやりすぎ、といった手役の価値の見直しも容易になると予想される。麻雀好きの皆さんは、この記事を参考に、是非考えてみてはいかがだろうか。

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