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どうして【奈良仏教】は(私にとって)世界最強なのか

私がnote上でフォローさせていただいている【遠野高等学校】の皆様が、どうやら、修学旅行で奈良に行った模様です。楽しそうで羨ましい!

↓↓↓

奈良かあ!

奈良ですね!

いいですねー私も奈良が大好きなんですよ。波紋を呼ぶ発言かもしれませんが、旅先としては、京都よりも好きですね。あ、いや、京都を落としてるワケではないですよ。奈良には私にとって世界最強宗教に見える【奈良仏教】がありますからね。

え?奈良仏教とは何ぞや?

せっかくの機会なので、遠野高等学校さんの修学旅行の記事に感化された仏教好きのウンチクとして、奈良仏教の話しましょうか!↓↓

まず【奈良仏教】、

それはすなわち、日本史の教科書に出てくる【南都六宗】てやつですね。

もっと簡単にまとめてしまうと、平安時代の花形である「天台宗」(比叡山)、「真言宗」(高野山)よりも「前の時代」の日本仏教ってことです。

奈良仏教から見れば、比叡山や高野山すら「新参者」になります。現代日本で盛んな浄土真宗とか曹洞宗とかはさらに「新参者」に見えますよね。

それって、逆の見方をすれば、

比叡山や高野山、ましてや浄土真宗とか曹洞宗から見れば、奈良仏教は「古い仏教だ」って見え方になります。まあ日本仏教の場合、宗派による対立とか不仲とかはそんなに起こらないので、「古いからどうだ、新しいからどうだ」という喧嘩やいがみ合いは(私の知ってる限り)特になさそうですが。

にも関わらず「奈良仏教ってのは現代ではあんまり見ないよね?」ってのは、理由がありそうです。まあ私の感想ですが、奈良仏教というのは哲学的というか、学問的というか、そういうところが強いんです。サンスクリット語や中国語をしっかり学んで、インドや中国から輸入した経典をしっかり翻訳して読み込んでいきましょう、【阿頼耶識】とか【蓮華蔵】とかいった難しい用語をみんなで議論吟味しながら理解していきましょう、という「エリート僧侶のお勉強」な感じがする。

当然、「経典の読み込みよりも念仏を唱えなさい」とか「ただ座禅に打ち込みなさい」とかいうほうが、他に仕事もある人々の宗教としては広まりやすいでしょうね。それに比すと、お寺に篭ってひたすら文献を読み込む時間のあるエリート僧侶向きの奈良仏教は広がりにくい。

ただし!

その、哲学的なところとか、小難しい議論を好むところとか、観念論に向かっていくところとかに強烈な魅力を感じ、「日本仏教といえば奈良仏教を勉強したい!」と思う稀な現代人も、たまに現れるようです。たとえば私、、、。

興味を持った方は、たとえば「唯識」とかいったキーワードを調べてみるとよいです。こんなウィトゲンシュタインやベルクソンもびっくりな、トガリにトガッた論理が仏教にあるのかと度肝を抜かれるでしょう(※ただし、現代日本でこれにのめりこんだ三島由紀夫氏が最期にあんなことになってしまったとおり、現代の常識からすれば狂気スレスレのアブないところもある世界観である点は申し添えます、こういうのは興味は大いに持ってほしいが、のめり込んで勉強するとなると、そこはくれぐれも自己責任で、、、)。

そんな奈良仏教、

どうして、私にとって魅力的なのかというと、

・難しい分、いくら勉強してもまだまだ謎が出てきて、攻略意欲をそそられるから

・いかにも古代宗教らしく、現代の常識からするとぶっ飛んだ発想の宝庫で、むしろ一周回した最前衛思想のような過激さが見つかるから(それが狂気スレスレかもしれないアブなさは承知でないといけないけど)

・何をおいても私にとっては、「夢」や「無意識」についての先駆者として大尊敬している、中世の高僧、明恵上人が奈良仏教(華厳宗)出身だから

というところでしょうか。特に三番目、中世の華厳宗の僧侶、明恵上人(みょうえじょうにん)は、私にとって世界最強の「夢や無意識」の探索者であり、この人物を出したというだけで日本の奈良仏教の伝統はただならぬと思うのです

※明恵上人というまだまだ認知の低い(しかし私は日本仏教史最強の人と思ってる)方の参考文献は、たとえば以下が読みやすい↓

遠野高等学校さんの奈良修学旅行の話にかこつけて、ずいぶん話が脱線してしまった、、、けれども、私の結論はひとつ。

↑こんなふうに、【奈良】というだけで興奮してしまう日本精神史中毒者を出してしまうほど、日本の伝統文化というものは、やはり、凄まじい世界なのだ。そういうところへ、今年も多くの若い人が旅行に行っているというのは私も嬉しい!もちろん、書いておいてナンですが、この記事に書いたような「アブない」方向にあまりまだ若い人がいきなりのめり込んでほしいとは私も思わんが(※そもそも仏教なんぞにあまりのめりこむのは年取ってからでもよいですぞ!

ぜひ、奈良に行った若い方々には、何か非日常な楽しいモノを感じとり、有意義な旅にしていただきたいと思います。

※ところで以下の記事をよく読むと、どうやらこのあと、大阪のUSJに行くようですね?奈良や京都で「お勉強」も兼ねた旅をした後にテーマパークで開放されるなんて完璧な旅程ではないですかw!一生残るような思い出をぜひ作ってほしい!


子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!