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本質を突き決断するリーダーはパーフェクトヒューマンである必要がない。

 一国のリーダーが任期満了を迎える前に辞意を表明するという状況の中、様々な意見がネット上では飛び交っていると思う。あまり政治的な見解を述べるつもりもないので、あくまでもリーダーシップに関することに重きを置いて書きたいと思う。正式表明演説をリアルタイムで視聴していたが、当たり前のことなのだろうが一貫して「今何が一番大事なのか」という大前提のもと答弁していたように感じた。

 さすがに一国のリーダーともなれば優れた才能と能力と采配と説明責任を果たさなければならないが、サイボーグである必要はない。何をやってもメディアやネットで批判の対象とされるのも、甘んじで受けなければならないし、ましてやSNS全盛期の昨今においては、感情に任せて迂闊なことを言うなど許されない。そのような精神力も兼ね備え、日々重責に耐えながら生活する中での持病の悪化である。自身の保身や地位の保持ではなく、次のリーダーに問題なく引き継ぎを行いながら、できる限りのサポートをし、渦中の問題においても取り組んでいくという流れは、どこの業界においても同じことを行なってきているのだ。

「体調が不安視される中、少し休みながら仕事をすることもできたのではないか」という質問をした記者がいたが、果たして今の一国のリーダーに身体を休めながら仕事を務め切る働き方を与えられているのだろうか。もし一国のリーダーの体調を本気で心配する仲間が周りにいたなら、永田町のデジタルワーキング化が進むだろうか。言い方は悪いが、足を引っ張ったり批判をするような議員がいては、進むどころか後退さえしかねないように思う。

「私がここまで勤めを全うすることができたのは、私の至らない部分を支えてくれたスタッフのお陰です」と発言されたのがとても印象的だった。リーダーの役目として何を成すのか。ビジョンを明確に掲げ、それを確実に実行し、成果を出す。有事の際には専門家の知見にしっかりと耳を傾けた上で決断を下し公表する。有言を実行するために必要な人材を集め、自らをサポートし自らもサポートするようなチーミングを、今後の新体制に期待したいと思う。

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