社長のひとりごと(34)
『クレーム対応について』
当社の方針のひとつでもあるのですが、クレーム対応に関する方針の基本方針として「お客様はいつも正しい」というものがあります。
ただ、このフレーズを聞いただけでは、ほとんどのスタッフが素直にそう思ってはくれないのですよね。
おそらくは、お客様からご指摘を受けた内容の言葉尻を受けて「そういうつもりではなかった」、「誤解だ」、「いいがかりだ」と素直な気持ちでは反応できないのだと思います。
そこで私はいつも例えとして夫婦の話をするようにしています。
ここ7年間離れて暮らしていますから、感謝こそすれほぼ摩擦もなくなりましたが、一緒に住んでいた時はよく妻を怒らせていました。
ただ、相手が何をもって怒っているのかがよく分からない場合もありました。
この場合の私が会社の立場、妻がお客様の立場となります。
相手が何をもって不快に感じたかを私が分からなくても、妻にとっては「あんたが私を怒らせた」ということが歴然とした事実です。
クレーム対応の目的とは何か。
それは、「お客様の傷ついたお気持ちを癒すこと」です。
それでは、誰がお客様を傷つけたのか。
それはもう明白ですよね。
その気がなかろうが、誤解だろうが、私たち自身が気づいていなかったその言動が、知らないうちに相手を傷つけていたということはままあることです。
そういったお気持ちにさせてしまった原因は、間違いなく我々の側にあるのです。
「あなたに腹を立てている私がいる」
これがお客様にとっての事実であり、正しさです。