人生初めての運用と運用益

年始にポケットを覗くと「24円」しか入っていなかった。
もちろん口座にはお金が入っている。引き落とせばいいだけなのだが年末年始は銀行も休むだろうということで諦めた。

私のお金遍歴で行くと大学生の頃はジリ貧生活、社会人5年目まではギリギリの生活、社会人10年目でやっと普通。独立してからは落ち着けるだけの貯金ができたくらいのスロースターターだ。もう同い年で貯金額がすごい人もたくさんいるし、人生上がった人たちも何人か見ている。ごく一般的低めの所有額を持って生きている。いや38歳にしては低めだな…

なんしかこの38年を通じて思うのは「お金ってなんだろう?」という疑問だ。この手持ちの24円では酒すら買えない。チューインガムがいいところだ。電車やバスにすら乗れない。世の中はお金と労働の交換で歯車が回っているのだと痛感する。

いざ、その歯車から外れてみると意外と生きていける。
電車やバスに乗れなければ自転車や徒歩で移動すればいい。
暇を持て余していたら考え事をしたり、図書館で本を借りればいい。
友人宅に上がり込んでNetflixで映画も見れる。

この人生でお金が欲しいと思ったことはなかった。
しかし、お金について「学ばなければいけない」という危機感だけがあった。これは自分で会社を経営してからのことだ。私たちはあまりにお金に無知である。その知識の格差は学ぶことに行動をしたものとしなかったもので雲泥の差になる。

私は学び出したのがかなり遅い方だと思う。同級生はマンション一棟買ったりして運用している。話を聞くとすごい借金じゃん!と思ってしまうが10-20年後には黒字化するのと家賃収入で実質負担はほぼないという。そういうものなのかと深く話を聞いたりする。それ知らないことだったということが多い。

そのような学びがたくさんある中で法人としても借入してみてはどうか?と銀行員の口車に乗せられてみた。特に借り入れするほどお金に困窮はしてない会社であったが、物は試しだと借りてみたり5年返済で借りたところ銀行に最終手元に残る利益が恐ろしく低いことに驚いたり。
こんなんで大丈夫なの?と思うが、これを手広く貸し付けていく。信頼できる企業に貸すのでそこは成長するし消えたりしない。逆にいうと運用を任せているのだと気づく。これ何かで見たことあるなと思った。

Twitterか何かで猫が虎の赤ちゃんにお乳をあげている動画を見た。それだとおもったのだ。お金を他の親に預けて育ててもらう。お金をマンションという形に変えて育ててもらったり、株という形で育ててもらったり、企業に貸し付けて育ててもらったり。口座に眠るだけのお金はずっと停滞している。そういうお金を死んだお金ということを経営で学んだ。それと合致した。

口座を見ると死んだお金が転がっている。あーこのままだと腐るんだなと思いどこかの週末でアプリを調べAIによる自動運用のサービスに突っ込んでみた。1年くらいかな。最初5万円とかしか入ってなかったが10%の成長率を維持している。10%を切ったのは1度くらいか?あまり見ることがないので放置している。
毎月5万円自動で運用に回す設定にしていた。また都度入る講演会や講師などの副収入も手元に置いておくとお酒に消えるのでAIに任せた。

年始にそう言えばどうなってたかを覗き込むと200万ちょうどになっていた。積み立てと都度都度の副収入を預けた結果、現時点で14%の成長率で任せている間に「25万円」の利益を生んでいたのだ。

お金に無知であった自分が初めて運用というものをしてみて、しっかり育ったお金を見ると赤子を見ているように「わぁー育った!」と稚拙なリアクションしかでなかったが、たった1年で25万円。新卒2年目くらいの月収を自動的に生み出していることに驚いた。

私はお金のプロではない。なので自分で運用するとかはリスキーだし、興味がない。がめつい感情もわかないのでこうやって自動的にプロもしくは機会が育ててくれる未来に感謝している。今年もまた別の何かでお金の里親を探して預けてみようと思う。

多くの人が私同様お金に関する知識は少ないと思う。
リスキーな話がたくさん世の中にあるなか(ビットコインやFX?)なんかきな臭いものから距離を置き、コツコツ育ててくれそうな里親を見つけるといい。私が思うのは機械仕掛けの運用サービスは結構信頼できるかもということ。人だからこその不安定さが一番のリスクだと思う。

まさか自分が運用しているとは思いもしなかった未来に生きている。
過去の自分に教えてあげたい。そのおもちゃを買う前に預けとくと大きくなるよと。

少しずつ着実に大きくなるお金を見ながら、むしろ何に使うかの方が大事かもなと思いつつ、特に物欲もわかないまま歳を重ねている。子供の学費の足しにでもするとしよう。

上述したように24円でもたくましく生きていける。
寂しいポッケのお金とは別に今日も世界のどこかで私のお金が働いている。
お金って不思議だ。いまだによくわからないけど、活躍の機会を与えると自ずとそだっていくものなのかもしれない。


ちなみに利用していたサービスは「WealthNavi」です。

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