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ぬえラジオ#00 「ぬえ」の作り方

はじまりました。ぬえのラジオです。複数の録音慣れまだしてないので笑い声破裂しておりますが、音控えめにまったりきいていただければ。
松倉はよく発信しているのですが、ぬえの仲間たちも最高の面々なので初回は、ぬえのご挨拶回となります。

元々は公式サイトリニューアルのためにワークス更新と合わせて、制作の裏話をラジオで配信していこうという流れです。どうせ取るなら公式サイト以外にも露出させていこうぜ!っていうながれでnoteで【ぬえの「○○の作り方」シリーズ】を開始しようと思います。
設計思想とか伝わると嬉しいなぁと思っております。応援お願いします。

ぬえ創業で最初に抱いた事

サラリーマンとして2社。創業1社。サラリーマンの間、フリーランス的にも趣味的な仕事をしていたんですが、サラリーマン退職間際の1年くらいでプロダクション経営の困難さみたいなものを目の当たりすることが多かったんです。

さまざまな案件もそうですが、何かをさらに良くしたり、全く新しい価値観を提示したりと「前に進める」作業をしているんです。
そのときハッ!として「経営も同じじゃないか!」と気付けたのがいいきっかけでした。

今のプロダクションのあり方を一度分解してパーツごとに再編成していくとどうなるんだろう?という実験のように1人でぬえがスタートしました。

経営の経験値は0スタートだったので学び続けながらですが、現場にいたという事もあって温度感もって改変できたように思います。パッと思いついたのが「従来の真逆の手法でやってみる」という安易な考えでした。その時思ったのが以下。

  • 夜遅くまで働く → 残業しない

  • 土日も働く → 働かない

  • 給料の天井がある → 社員の言い値にする

  • 拡大傾向 → 最小傾向

これだけ見ても今のぬえで実践できていることだなぁと実感します。
全て実践した結果、今も継続できているので成功なのかなとも思っています。まだ実験の道半ばではあります。

仕事より暮らしを大切にする社員がいい

性質的に「クリエイティブめっちゃしたい!」という人が当たり前だけど多い業界ですが、そういう仕事的なことよりは人として暮らしを大切にする人を採用していきました。

うちの仕事はコミュニケーションと思考が主な業務なんですが、絵的なことより原理構造を構築するみたいな仕事なんです。
そして、プロジェクトを通じて届けたい人は生活する人たちですよね。なので暮らしをしっかり噛み締める人とそういう時間が当たり前にあることを大切にしています。結果、いい仲間がたくさん集まりました。これもまた逆張りですね。

  • 制作至上主義 → 暮らし至上主義

社員は育てない。育つもの。

プロジェクトを通じて、経営を通じて学んだことは正しい環境を用意すると人は勝手に育っていくということ。肩にはめる育成もあると思うけれど、義務教育的なもので紋切り型の人材が効率よくできると思う。けれど、ぬえの場合は、その人の成長するポテンシャルのある方にのびのび育っていく。

結果、松倉含めて6名いる全員が自分の武器を伸ばしていくことが実現できている。アイデアの人、イベントの人、デジタルの人、撮影の人、言葉の人、お金の人、などなど。

これってこう育って欲しいから教育するとかではなく、本来持っている能力や秘めた能力が勝手に育っていってる。この育てるではなく、勝手に育つ環境の用意の大切さに気付けて、ぬえはぐんと成長した。
みんな赤ん坊じゃない。立派な思考し行動できる大人。その当たり前のことに目を向けると育てるなんておこがましい。自立した人たちは自分達でしっかりと育っていく。

綺麗な組織じゃなくて歪な組織

結果、ブランディングにつながってくるのですが、自然と言語化が難しく捉え難い組織という存在感になってきた。これは狙っていたブランドイメージで特定の制作物・課題に対して特化した組織は営業はしやすいが、そのジャンルしか仕事がこないという弱点もある。であればブランドとして、ぬえのようにキメラのように謎の生物で進んでいく方が困ったら相談がくる。困った相談は今までにない課題に溢れている。その課題を超えていくことで私たちも成長ができる。結果オーライじゃないか。

なのでピラミッド型のMVV形式のブランディングでもなく、パーパスを掲げるVMV型のモデルでもなく、歪に成長を続けるアメーバ型のブランド体型を目指している。これはまだ実験中。

オリジンを失わない組織を生み出す方法

割と独自の経営手法だということで複数の会社からどうやってそれ作ったの?というこっそり面談が多々あったりする。
オリジンはもちろん創業者だ。しかし、創業者がずっとそこにいるわけではない。創業者を讃えるのも気持ちが悪い。ワンマンな組織はずっとこの創業者に依存する形になる。

ぬえで思ったのは「松倉の賞味期限が切れたら終わり」なシナリオ。
だいたい40歳あたりが賞味期限と静かに囁かれるこの業界。生き残るのはレジェンド候補たち。タモリ・さんま・ビートたけし的な構造は業界を圧迫する。なので、そっといなくなるのではなく状態を目指そうと判断した。

なので私たちの価値を作っている要素をカルチャーとして浸透させること。それは結果的に各自の大切にしていることの根底の土台となる。鬼十則のような仕組みは軍隊を組織するときに向いているが、このような小規模組織の場合は、数の力よりは個の可能性を最大化することが得策だと思う。

いつか松倉がいなくなっても、ぬえらしさは損なわずむしろ前進する状態を創業当初から目指している。これは他社大きな差かもしれない。僕たちの仕事はいい仕事をすることであると同時に一緒に作ってくれるクリエイターの盾となり守ることでもあるとか。働きすぎてる!サボろうとか。細かく見ていくと無数のカルチャーや当たり前が存在している。それらの意識の集合たちが私たちのオリジンでもある。

あれ?これ私たちがやりたいことだったっけ?と誰だって疑問を感じて立ち帰れる文化が浸透している。こうなりゃ人としてのオリジンなんて不要だ。もう社員それぞれがオリジンを担っている。その土壌を作れるかが大事だ。言葉としてだけだったり、仕組みとしてだけだったりはよくみるなと正直感じる。生ぬるい日常の空気にそのカルチャーが帯びているかを観察してみると浸透しているかどうかが明確に創業者でもわかるだろう。

小学生でもわかるくらい行動原理を言語化してみよう

そもそもオリジンなんやんねんってところもある気がする。私たちが正解だとは思わないけれど、私たちはこれを正解にしていこうと向き合っている。
そのとき、社員それぞれの行動原理を聞いて回った。創業者が言葉を作るんじゃなくてカルチャーが浸透した社員たちの言葉に本質があるんじゃないかと思ったからだ。

その中でぬえは「あたらしい選択肢をつくる」という言葉を社員の西が語っていて、それじゃん!ってなった、社員とのセッションで本質的な自分達の大切にしていることや行動原理が明確になる。ぜひ、自社でもやってみてほしい。そこで言葉のイメージが散逸していればカルチャーが浸透していない証拠でもある。その歪みを見ながらどういう方向に軌道修正したいかを考えていくのは経営者たちの仕事なんだとも思う。リトマス紙的に定期的にやってみるのもおもしろいかもしれない。

そして、だいたい小難しい言葉を書き連ねられることもあると思う。その時は、うまく言語化できないんだって判断するといい。いい言葉は小学生でも理解できる。難しい言葉が並ぶ時はまだ理解が深まっていないという証拠でもある。ぜひ、ためしてみてほしい。

まだまだ道の途中だけど、既存の枠組みは参照しつつ自分達のフレームを作ることからやってみる

経営もまだまだ勉強中だが、なんか5年は生きてこれた。次は10年目に向けていまだに色々チャレンジ中。大切なのは教科書に乗っている方法は過去の組織論・経営論の正攻法だという理解で観察することだ。
ご存知のように社会も経済も激動の時代だ。過去の正攻法のフレームを改変しながら今の時代にあった方法を自分達なりに作ってみる・試してみる・そしてさらに改変するを繰り返す。結果気付けば10年目を迎えることができたらいいなと思っている。

お互いのチャレンジと気付きをシェアしあいながら、この先もお互いにおもしろいものを生み出して、たくさんの人を熱狂させていきたい。とはいえ5年目を超えれた組織の持論なので若造経営のやり方ではある。やってみようの方々はご自身の責任でお願いします。笑
そこで気づくことがあれば教えてください。自分達らしい方法で作っていくのが大切。その自分達らしさの分析が最初のステップかなと思います。

今日はこんなところで!こういうところもっと聞きたいはDMください!

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。