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日常のブラックボックス

インフル明けの我が家は、シャバの空気を楽しみ、健康でいることの大切さを実感する1日。
息子も完治し、妻も熱が下がり、父は現場視察に出れるくらいの余裕がでてきた。今日の気温は最高8℃。自転車を漕いで視察へ向かう。

平和だなとまったり自転車を漕ぎ進めると何台ものママチャリに抜かされる。今時あたりまえに電動アシスト付き自転車ですいすいと。子供を乗せたお母さんも、たくさんの買い物を詰め込んだお母さんも、いろんなお母さんたちが各々の積み荷を運んで通り過ぎていく。

一度だけ、電動アシスト自転車に乗ったことがある。この村落は勾配が激しいのでこれが必需品ですということで乗ったが、グンと前に進む。急な坂道もスラスラ登れる。電動なのはわかるけれど目に見えない力が働いていることを初めて体験し、すごいなという驚きと、なんか怖いなという感情が湧いた。

追い風が吹けば、僕らは風を感じるが、この力はどこから湧いているのか見えない不思議は、説明のつかないあやしさがある。
ルンバ的なお掃除ロボットを妻が導入したが、こいつが電気で動いていることはわかるが、なぜこんなに綺麗に動けるのか、驚きと怖さが同じように入り混じる。

健気に電力とテクノロジーで僕らをサポートしてくれるものはたくさんある。これに気になりだすと家の中には、摩訶不思議なものがひしめいている。お風呂でいつも子供達とそれがなぜそういう働きをするのかを話してる。

例えば冷蔵庫。どうやって冷たくしてるのか分からない筒。
電子レンジ、チンってだけで一瞬であったまる謎。
蛇口もあったかいのからつめたいのまで、一体どこからきてるのか、どこで温めているのか。なんでSiriは喋れるのか。こんな薄っぺらい板がなんでこんな面白い映像いっぱいもってるのか。

生活する中で当たり前のものの中には、冷静に考えるとブラックボックスなものが多い。これまでの自分の当たり前に入ってなかった電動アシスト自転車とかルンバ的なものに触れた時、謎の畏怖を感じる。昔の人は、こういう事象を妖怪とかにしたのかもしれない。

僕の中で電動自転車は凄くて怖い。故にそれ以来乗っていない。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。