見出し画像

自分独自の不安や苦悩の対処法

めちゃくちゃ地味な習慣なのだけど昔からプロジェクトがスタートするときに「成功する想像をする」という癖がある。ポジション的にプランナーという立ち位置なのでそこが想像できずに発想はできないのであって必然とも言える。

あらゆる仕事がスタート時点で結末を確約することはできない。なので不安を抱えたまま走ることにもある。それは結構辛いことで寝ようとしても思い出すし休憩してても不安になる。そういうものが重なりすぎるとメンタルを崩すのかもしれない。

ボーッといつも想像している。例えば公園を作る仕事だとする。公園を想像し始める。入り口があり、右手に砂場を想像した。ここは普通の砂場だと面白くないから、今までにないくらいの巨大な砂漠のような砂場が面白いかもしれない。ぐわんと公園に砂漠が広がる。遠くに滑り台が見える。普通では面白くない。滑り台じゃなくて「滑らない」って名前だったら面白いな。いや、それ面白いか?物凄いコツがいるとかか?クスクス笑いながらイメージを書き換える。登って下るのなら地中に潜り込む滑り台なんてどうだろう。そうやって想像の公園を想像のなかで創造しながら歩くと変な公園が出来上がる。この公園のコンセプトは…となるわけだ。そこからコンセプトに外れる要素は書き換えて調整していく。これで一つ企画書が出来上がる。

多くの仕事がこのスタートラインではなく、ちょっとその先でいろいろ決まった物事を作るのかもしれない。そういう意味では僕はラッキーかもしれない。新人時代こそ、あれどうしようこれどうしようと不安で寝れない日々が続いたが今はもうない。全て想像済みだったりするのでそういうストレスは少ない。

それでも時折不安に駆られることがある。あまりにも規模がでかいプロジェクトだったり、誰も開拓してないプロセスルートだったり。確約できないのさらにもう一周ほど霧がかってる状態だ。濃霧の先になんかきらっとしたモノがある…気がする、みたいなレベルだ。もうこれはチキンレースに近い。エビデンスも何もない挑戦だし、何より自分以外のクライアントもクリエイターも巻き込んでのトライだ。

そういう時、使命感のように「大丈夫、絶対成功する」と笑っている。ここでぼくがふあんそうにやばいかも…なんて顔してたら一番不安じゃないかと思う。でも内心結構不安の荒波が立っている。他の人たちと同じようなただの人なのでしっかり震えるし、怖がる。

その時、いつもの僕の心の支えになるのが「正解を見つける仕事じゃなくて、正解にしていく仕事」だという視点だ。この仕事は競馬のようにあたりを当てるのではなく、勝てる馬を育てるって方が正しい。そうやって今まで自分に言い聞かせて今日までやってきたのだ。なんとも工夫のないシンプルな方法だ。でも意外とこれを誰もできていないし、最初の想像することもしていないケースが多い。

険しい道でもワクワクした人と一緒だと楽しく感じる。
登山とか絶対しない性格なんだけど、なんかすごい楽しみにしてたりワクワクしてる人と行くとまぁ楽しそうだし良いかなと思ってホイホイついて行ってしまうだろう。なんなら美しい景色を見れたりして意外と登頂できたりするのだろうと思う。

決して僕は強いわけでもセンスがあるわけでも頭がいいわけでもない。
ただの人だ。ただの人なのだけど、今まで自分が弱りそうなときにこう対処したら楽しくできるかもを色々試してきた。そこだけは他の人たちとは少し違うのかもしれない。アイデアを売ってるのでアイデアで自分の人生も苦難も楽しく書き換えてきたのだろう。

今とても大変な時期だ。かつての僕のように不安に震えることもあるだろう。そういう時にこの日記が少しでも心の支えになれば嬉しい。なんだって楽しくできるんだと思う。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。