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どこにでもある日曜日

朝から、猫たちが「カリカリをください」と三匹鳴きわめかれるのでパジャマ姿でスーパーに出かける。なんともたくさんの種類のカリカリがある。好き嫌いがあるもので、うちの子たちのお気に入りをカゴに投げ込む。

ついでに人間の飯も買わねばと大根おろしとシーチキン、いくつかの飲み物を買う。購入した材料で、昼飯をちゃちゃっと作り、子供たちともぐもぐ食べた。懐かしき祖父の味。

僕がまだ小学生だった頃、翌週末の昼ごはんに作ってくれた味だ。思い出スパイスとともに、一人暮らしの松倉青年の空腹を満たし、今我が子の腹も満たしている。食は時間を超えて、美味しいを届ける。

一通り猫たちを愛でた後、急な睡魔に襲われる。
久々に週末休めている。ここは思いっきり休もうと昼寝をキメる。夢の中では子供が育ち、小ぶりだが居心地の良さそうな住まいで過ごしていた。子供た巣立った後の風景なのかもしれない。長閑なものだった。

むくりと目を覚まし、妻にラーメンが食べたいと言葉をこぼす。
夕食はラーメン。少し食いすぎた。腹一杯の夫婦はベランダでタバコをふかし、食い過ぎたーと煙をいっぱい吐き出す。似た夫婦だと都度思う。

洗濯物をたたみ、子供たちとシャワーを浴びて小遊びする。
泡だらけのタオルをぶつけ合う。はい、試合終了!と体の泡を落としたところでもう一度しばき合う。全員泡だらけだ。

風呂を出て、パンツ一丁で歯を磨く。
宿題終わった?
まだ!
なんでやねん!
平和な会話が続く。

少しだけ残った書類仕事と
来週のスケジュールを整理して、書斎に籠る。
タバコに火をつけて少し落ち着いてきたスケジュールに、ほっとする。

慌てず、急がず、丁寧に。
子供と一緒に眠りにつこう。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。