喫茶店の二時間半

二時間半。駅前の喫茶店で時間を潰す。
何も考えずに出てきてしまったので駅前で紙とペンを買う。ホットコーヒーを頼んで一息ついたら頭に貯めてる情報を紙に書きなぐっておく。

愛想のいい店員に無愛想な対応で隣の女がオーダーをかける。しばらくして出されたコーヒーにありがとうの一言も言わず黙って飲み出した。たくさんの砂糖を入れてコーヒー牛乳みたいだ。

街の風位を眺めて考え事をする。
アジア人の旅行客が歩いている。見た目は僕らと同じだけど少しだけまとう気配が違う。歩き方とか、風の切り方とか。微細な所作に文化がにじみ出てるようだ。

家では子供達がお留守番をしている。
大きくなったものだ。何時に帰るからねとメールすると端的な返事が返ってくる。

あと一時間ほど、少し積み残した仕事を。
時間は淡々と流れていく。
その当たり前なことを今じっくり感じている。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。