ひとりでは得られない感情

日記を書く余裕などない慌ただしさが一つずつ着地をして平穏が戻ってきている。今月を乗り切れば平常運転に完全に戻るだろう。年に1回ほど起きる祭りが終わる。

気がつけば事務所に一人。3名いるスタッフのうち2人は在宅勤務。
一人は前から予定されていたライブに嬉々として出かけていった。
うちの会社には残業もなければ出社義務もない。どう?すごいでしょ?ではなく、最初一人だった時から感じていたことだ。出社なんて意味ないなって。

チームとしての結束とか顔が見れることが大事とか。
もちろんわかる。でもそれは毎日である必要はまったくない。
出勤の往復時間、平均片道1時間だと往復で2時間だ。
その時間があるのなら、いい映画を見るとか勉強の本を読む時間に充てることの方がうちのアウトプットの質は上がる。当たり前すぎなことだけど、移動の意味をしっかり考えた方がいい。会社のために働いてるのではなく自分のために働いているのだ。自分の価値を上げることが豊かな暮らしにつながっていくし、その結果会社の貢献に寄与してくれる。会社なんておまけ程度で考えてくれればいい。

僕が新人の頃、「会社をうまく使ってください」と先輩に教えてもらった。
最初、どういうことかわからなかったが、例えばこれを勉強したいといえば会社が教材や講義のお金を払ってくれた。なんだこれすごい!と驚いた。しばらくして雇われていることに対して会社が追ってるお金を知った。もらった分、しっかり返さないと!と借金とは違う親の愛情に近い投資を感じて奮闘した。その体験をうちの仲間にも届けたいなと思っている。

とはいえ、仕事は荒波のように予期せぬタイミングにみんな勢ぞろいしたりする。それでも残業せず19時にはきっぱり帰れる状況を作れた自分を褒めたい。そして、荒波の1月を乗り切ってくれた仲間たちを盛大に褒めたいなと一人事務所で思っている。みんなのおかげ乗り越えられました。

いつかスタッフが巣立っていくことだってある。
経営なんて一人の方が楽だ。そんなことわかっている。
それでも、チームで戦うことで学ぶこと恐ろしいほどあった。
バンビみたいだった新人たちも時折震えながらも二本の足でたっている。
小さい会社だが向き合うクライアントは超巨大でおじさんの僕が想像できない負荷がこの子たちに起きているのかもしれないと心配にもなった。

でも、大丈夫だ。
一生懸命な顔を見て、根拠もないけどそう思えた、この1月。
忙しすぎるのは好きじゃないけど、このチームでなら乗り越えていける。
そんな体の芯から温まるような自信が身体中を走っている。

みんなのおかげです。これは一人では得られなかった感情です。

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。