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そこが目的になる。

移動が好きだ。特に知らない場所へ行くのなんて最高だと思う。
ディズニーランドも面白いけど、知らないところに行くのも僕の中で同じくらい楽しい。今日も知らない街へ行った、誰かが住んでて働いたり学んだりしている。知らないバスに乗って、少しドキドキしながら。

たった1時間だけの移動だけど、このワクワクとドキドキがある感じって子供はほとんど全てのことに感じているのかもしれない。だからあんなに目がキラキラしてるのだろう。納得だなと一人考え事をしながら目的地につく。

雑談のような仕事のようないつものまったりした感じの会議を終え、吸う空気は冷たく、はき出す息は白い。今日はとても寒い。震えながら帰りのバスを待つ。

子供の頃、早く大人になりたいなと思ったことがなかった。
そういう思考すら微塵もなく自分が子供なのか大人のかも考えたことがなかった。放任主義の元育てられたおかげで自分らしくあれたからなのだろう。
逆に色々縛られると早く大人になりたいとか思うのかもしれない。
僕はずっとそのままでいいと思っていた。そのままでも面白いものを見つけてワクワクできたから。

気付けば会社に入っていた。エントリーも友達がしてくれて何度か面接をしたのち、拾ってくれた。社長は「お前を取らなかったら野良になりそうだったから」と後々いわれた。まさに拾われた感じだ。

その時初めて、大人なんだなと思った。
ずっとどこか散歩して面白い道見つけてそこに没頭して、次また新しいものに出会う。それを繰り返していたら大人になっていた。ちょっと前までうちの子くらいだったのに。人生なんてあっという間だ。

大人になって十数年経っても、何か移動はいいなと思う。
昔の感じを思い出すとかじゃなくて、僕は知らない場所でさまようことが好きなのだと思う。もう少しウロウロしたかったけど午後の用事があるので諦めて帰る。

京都に戻ると、知ってる街だなと思う。
その居心地の良さと友達だらけな街と家族が住む場所。
気がつけば北海度の地元からホームが京都に変わっていると感じた。
また遠くにいきたいな。日本海側を北上して北海道まで行き当たりばったりとか、その逆の鹿児島目指しとかね。

目的もなく、行くことでいろんな人と出会い、そこが目的になる。
そんな気持ちでいつもいる。

Photo by Lisa Fotios from Pexels

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。