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よく頑張ってると思うよ!知らんけど!

古いベンツの助席でうねうねと形を帰る雲を眺めている。
後ろの席では社員たちがぐっすり眠っている。遅めの社員旅行。忙殺される日々に一泊二日で旅に出た。年代物ベンツは借り物。高速を走るこの空間だけ昭和を走るようなタイムトリップ感。実際、目にした光景は大雨で荒れ狂う日本海に山の谷間にこっそり佇む古びた旅館だ。

僕はコタツにすっぽり収まって、風呂に行くもの、部屋で騒ぐもの、各々勝手に過ごす。気付けば昼寝をかます社員旅行。平和そのものだ。
むくりと起きてテレビを眺める。そういえば、最初は一人ぼっちだったな、なんて思い出す。気付けば4人。賑やかになったものだ。

山積みの蟹と次から次へと出てくる蟹がらみのメニュー。
食べる前のカニの価値観と食後の価値観はものすごい落差が生まれるほど食わされる。途中、若手一人を残り脱落。一人で食い倒していた。トラウマにならないか心配になる。

風呂上がり、外でタバコを吸うとビュウと強い風が吹き去る。
束の間の静寂だなと思う。また戻れば慌ただしい制作の日々。夜遅くまでマリオカートやUNOで盛り上がり就寝。宿泊客はうちともう1組だけでよかった。かなり騒いだ。

次の日だってもちろん雨。城崎を練り歩き、買い物したり、飯食ったり、懲りずに大量のカニを買ったり。次は牡蠣の一斗缶でも買おうかと懲りずに何か食い続けるような会話をしていた。日々の疲れを癒しに行ったつもりが食い疲れで京都へ戻る。結局、晴れていたのは京都だけだった。

***

二日ほど寝かしておいたPCには大量の通知が届いている。
すごいな日々、こんなやりとりをしているのだと驚きながら静かに閉じる。
娘と着替えてウィンドウショッピングへ出かける。娘はお絵描きに夢中で絵を描く道具を買いに行きたいという。あぁ、これ芸大コース確度すごい上がってきてるなと思いながら、娘のやりたいを叶えるために街へ出る。

人混みがすごくなってきた。娘が手をキュッと繋いできて、まだ小さい手だなぁと感じる。いつからから仕事は何か新しい表現を示すためではなく、この子達に示すためのものに変わっていった。大人になったのかな。必死に仕事するのも家族が飯をしっかり食えたり、行きたい大学いかせたり、あまり子供達に自分の役割を被せることはしたくないけれど、自分の足で立って、歩いて、自分の行きたい方向を選んで進むまでは、そのために働こうと思っている。なんなら世の中から見ても面白く・かっこいいものをやろう。そう欲張りなんだったな自分はなんてことを考えていると、娘がどっさりお絵描き道具をねだってきた。強張った笑顔で決済。まぁまぁいくやんけ。

息子は友達と待ち合わせして、百貨店にいくという。
おぉ、もしかしてデートなんか!?と思ったら、男友達とレゴ見に行くという。違うんか、そしてレゴなんか。フェラーリのレゴ買ってきて父も欲しくなる。

変な時間に娘とたこ焼き食べて腹減らず。
遅めの時間にスーパーのお惣菜パーティーで腹を満たす。

***

むくりと朝8時に目を覚ます。平日・休日関係なくこの時間に起きてしまう。家族は寝静まっている。事務処理や溜まった連絡を返し続ける。

友達におすすめされたstand.fmをためしにやってみる。初期noteみたいな空気感。試しに投稿してみる。シンプルで使いやすいかもしれない。

あー明日から仕事だ。気合入れ直していこう!と来週のタスクと予定を整理。ひえーってなるけど、どれも無駄じゃないからすごいよね!とnoteを開いて雑文をしたためる。自分を褒めて今週を終えよう。僕もこれを読むあなたもよく頑張ってると思うよ!知らんけど!

いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。