おはようとおやすみの世界
朝から震えて今日のお仕事の準備。
日本列島すべてが凍えていそうな、そんな朝。
淡々と吐き出されるA4の紙、一枚一枚に猫パンチを食らわす飼い猫。
まだ夜の裾を踏んで歩く朝。
吐き出す息が白いのかタバコの煙なのか。
それすら曖昧な時間。少しずつ変わる空の色を小さい窓から眺めてる。
なんとなく、この時間って今から寝入る僕らと真逆の世界に生きてる人とか夜の人とか、いろんな意味で反対側にいる人のおやすみを感じる。
世界は寝たり起きたりが毎秒ある。
布団に入り込む多幸感とか、布団から出る不幸感とか、言葉も生活も人種も性別も違う人たちが同じように感じているのかと思うと、すばらしきこの世界とすら思う。
朝が楽しみで元気に起きる子どもの裏で
働きすぎたホステスやホストや徹夜組が布団をかぶる。
おやすみとおはようが同時に起きてる世界を想像してたら、家を出る時間だった。
おはよう、おやすみ、いってきます、おかえり。
今日もあいもかわらず生きていこう。
いただいたお金は子どもに本でも買おうかと思ってます。