読書日記『流浪の月』凪良ゆう
驚いた。ここまでの文才を感じたのが初めてだったから。この言葉を紡げる凪良ゆうさんに畏敬の念を示さずにはいられない。
僕は少し惜しい気持ちになった。このなんとも言えない宙ぶらりんな感情を一生心の中に閉じ込めて共に生きていきたいのに、と。でも僕は今日も明日も生きていくから、心は絶えず変化していく。名残惜しい。消えるまでの時間が夢のようだ。
悲しいとか辛いとか感情移入によって涙を流したのでは無かった。
登場人物たちが直面する現代のネット社会の問題や男女関係の考えでもない。
確かに