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ペリーコロさんはブルー・オーシャンを目指す(その1)

Q: ペリーコロさんは化粧品会社に勤めているから、コスメに詳しいんだよね?
A: 化粧品の作り方は分かるのですが、使い方は全然分かっていません😅

ペリーコロさんにとってのブルー・オーシャン

こんにちは、ペリーコロさんです。
ペリーコロさんは戦闘民族ではないので、基本的に戦うのが苦手です。正確に言うと、情熱は有るのですが闘争心が弱いので、できればなるべく戦わずに勝ちたいと思っています。

戦わずして勝つ最高の方法は、「自分が得意かつライバルが少ないエリア」で勝負することです。いわゆるブルー・オーシャン戦略ですね。

レッド・オーシャンとは、競合企業との競争によって血塗られた既存の事業領域を指しています。レッド・オーシャンでは、限られたパイを奪い合うため競争も激しく、競合との血みどろの戦いが不可避な状況になりがちです。また、レッド・オーシャンでは、コモディティ化なども進みやすく、継続的に業績を上げることは困難です。
一方、その対極となる概念が、ブルー・オーシャンです。まったく新しい市場を切り開いて創造されたブルー・オーシャンでは、競争自体が無意味になり、高成長・高収益が期待できます。
- ブルー・オーシャン戦略 from NRI
https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/ha/blue_ocean

ここではペリーコロさんが、キャリアを通じて、これまでどうやってブルー・オーシャンを探してきたかを語ります。

日系時代の研究

日系の食品会社に新卒で入社したペリーコロさんは、たまたま最初に配属された職場で、微生物分析の仕事を始めました。初めの3年ほどはひたすら分析業務をこなし、技術を身に付けるのに費やしました。

その後、既存の分析法だけでなく、新規技術の開発・導入に自ら足を踏み入れていきました。その成果が認められ、某大学の研究室との共同研究をするチャンスを得ることができました。

この研究室は言ってしまえばミーハーなところで、食品微生物研究の最先端情報に常に網を張っていて、新しい技術が登場したら、いち早くそれを自分のラボの研究テーマに応用し、ライバルよりも早く論文投稿に持っていく、といったことを得意としていました。

“横綱菌 vs 大関菌” 戦略とは?

先生たちと研究テーマを話し合う中で、面白い話を聞きました。
エボラや大腸菌O157、今だとまさにコロナウイルスのような人が死ぬ危険性がある菌やウイルスには、国から研究予算が付くため、多くの研究者が集まり競争は熾烈になります。

一方、ペリーコロさんたちが相談を持ちかけた菌は、チーズの膨張原因となる腐敗菌でした。この菌が増えると、チーズからは悪臭が生まれ、ガスの発生により真空包装したパックがパンパンに膨れ上がり、最悪パンクするに至ることもあります。こうなってしまったチーズはもう食べられないため、廃棄しなければなりません。

しかしながら、大学や医療機関などは、基本的に人が死ぬ菌に注目しています。なので、人は死なないものの、経済的損失を与えるこういった特定の産業内でだけ問題となる菌については、そもそも問題があることが大学関係者等に知られていないといいます。そして、ここに研究のチャンスがあるかもしれないと。

そこで、菌に対する注目度をもとに以下のように定義付けし、

  • 横綱レベル: 感染すると致死性が高い菌

  • 大関レベル: 人は死なないけど産業で問題となる菌

「横綱菌との取り組みで得られた最新技術を、大関菌との勝負に使い、勝ち星をあげる」という作戦を立てました。

この作戦は功を奏し、業界の中でもかなりImpact factorの高い雑誌に論文が載り、また、国際的なシンポジウムでも成果をアピールすることができました。
これはとてもクールな作戦だったと今でも思います。

このとき、アカデミックとインダストリアルの隙間を生きるのが、企業研究者としてのペリーコロさんの活躍の場であると確信しました。

ペリーコロさん、灼熱のときッ‼︎


次回は外資系に転職した後、再びどうやってペリーコロさん的ブルー・オーシャンを見つけるに至ったかについて語りたいと思います。

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