夜、眠くなるまで画集を。

夜、眠くなるまで画集をただ眺めていると、幸せを感じます。最近、近くに置いている画集は

ⅰピータードイグ(2020東京国立近代美術館図録)

ⅱターナー(FLAME TREE PUBLISHING/洋書)

ⅲ安藤光雅(空想工房の絵本)

気持ちよく眠れるので私は好きです。詳細は下の方にのんびりと。ここにはちょっと関連した、好きな絵と、好きなエッセイの紹介を置いておきます。

エドゥアール・ヴュイヤール(Édouard Vuillard)の 《In Bed》     パリオルセー美術館所蔵
気持ちのいいものばかりに囲まれて暮らすのは幸せだけど、気が付いたら誰かが考えた幸せの中だった、というのは辛いと思う。私は、洗濯していないドロドロのシーツにくるまって、一日中好きな本を読むと幸せを感じるけど、そんなことはドラマでは描いてないでしょう?今の若い人はそんな自分だけが発見した幸せを、他の人はそうじゃないだろうなぁ、俺ヘンタイかも、と後ろめたく思いながら、抱えているんじゃないかな。——木皿泉《二度寝で番茶》P279

――。


で、ここからは興味のある方用。つらつら。

ⅰピータードイグ(2020東京国立近代美術館図録)

私は東京まで出向けず、画集とオンラインビューイングとネット上レビューでの体験で終わってしまったこの展示ですが、画集だけでも世界が広がって、気に入っています。実物を観ておらず、印象の生々しさが欠落している分、穏やかに観られるんでしょうか。全部いいけど寝る前なら《ブロッター》《夜の水浴者たち》《ラペイルーズの壁》《オーリンMKⅣPart2》あたり。

ⅱターナー(FLAME TREE PUBLISHING/洋書)

風景画の巨匠ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー。光も空気も海も、体に染みわたります。この本は前頁良いです。ターナーといえば、リアルを追求するあまり、嵐のなか船の帆に体を括りつけて描いたとか、列車から身を乗り出して雨風に打たれて描いたとか激しいエピソードを聞きますが、この本には、ロンドンテートブリテン所蔵《Teignmouth》(なんて読むのか…)のような、穏やかな作品も沢山あって、癒されます。

ⅲ安藤光雅(空想工房の絵本)

最後も大巨匠。眠くなる効率ナンバーワン。この本は夜に一番観ていて、もはやジャンルは寝具かも。雑誌「数理科学」の特集号表紙用に描かれたものを集めているそうで、(もうここで眠いです!)エッシャーのだまし絵のようなものを集めた、大人用絵本でしょうか。数学と美術の間、印象としてはレオナルドダビンチの感じが私はします。それで気になって最近、レオナルドダビンチについて調べていますが、情報が膨大過ぎて、また睡眠導入化しています。


ということで、今日は、文字なのにラジオっぽいかんじに仕上がりました。いろいろ模索たのしみ中です。今回はヘッダーをみんなのフォトギャラリーからお借りして貼ってみました。とても素敵な絵です。ありがとうございます。


saza


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