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【ご紹介】『満天の花』あらすじ・登場人物

佐川光晴著『満天の花』、もうお読みになられましたでしょうか。これから読まれる方も、もうすでに読まれた方でも、物語を楽しんでいただけるよう、今回はあらすじと登場人物をご紹介させていただきます。

あらすじ

時は幕末、安政3年の長崎。オランダ人商館員と丸山遊郭の遊女の間に生まれた青い目の少女・花。花は、奉公先のオランダ人商館や生まれ育った梶屋の人々に愛され、語学の勉学に励みつつ、青い目を理由に人目を避けてひっそりと暮らしていた。

だがしかし、海軍伝習所の若き伝習生・勝海舟との出会いで運命ががらりと変わる。勝海舟に語学の才能を見込まれたことをきっかけに、上海、箱館、江戸へ渡り、幕府、さらにはイギリスやロシアといった西欧列強とも対等に渡り合う通詞として、歴史の大海原に乗り出していく。

世は日米修好通商条約、桜田門外の変を経て、生麦事件、薩英戦争、そして大政奉還に戊辰戦争ーー幕末から明治にうつる混迷の世を、自らの才で運命を切りひらき、凛と生き抜いたひとりの少女の成長譚。

登場人物

◉花……この物語の主⼈公。オランダ⼈商館員と丸山遊女との間に⽣まれ、⻘い⽬をもつ。オランダ⼈商館で働きつつも、オランダ語と英語の勉学に勤しんでいたが、勝海⾈に語学の才能を⾒込まれたことをきっかけに、欧⽶列強、幕府との外交に通詞として関っていく。聡明で思慮深い⼀⽅、その外⾒を⽣かしてロシア⼈通詞となった際には、江⼾城にあがるために髪を切ってしまうほど⼤胆で思い切りのいい性格。
◉勝麟太郎(海⾈)……花の運命を変えた人物。海軍伝習所の⽣徒監時代に花と出会い、通詞となるきっかけをつくる。豪放磊落かつ、未来を⾒通す鋭い洞察⼒をもって、⽇本、そして花を導く。
◉玖磨……梶屋の養⼥。花にとっては⺟や姉のような存在。勝海⾈と恋仲となり、男児をもうける。
◉梶屋の旦那……⻑崎⼀の⽶問屋・梶屋の主⼈で花の育ての親。
◉クルチウス……出島で最後のオランダカピタン(商館⻑)。オランダ⼈の⾎をひく花の⾝を案じ、通詞とするべく、語学を学ばせるため、花を出島に呼んだ。
◉⼤久保忠寛(⼀翁)……幕府の重⾂で、勝がもっとも信頼を置く⼈物。寡黙、剛直な性格。のちに、勝とともに江⼾無⾎開城を果たす。
◉ローレンス・オリファント……イギリスの貴族、旅⾏家。⼤英帝国公使オールコックの⼀等書記官。浪⼈の襲撃により負傷、さらに対⾺からのイギリス艦隊退去に伴い、花に求婚するが、⽇本を離れる。
◉末七……江戸の大工。勝海⾈の弟⼦で、気⾵がよく優しい性格。のちに花の夫となる。
◉⽷……末七の妹。花が初めて⼼を開いた⼥友達。のちに花、末七と⻄洋饅頭を開業。

『満天の花』
著者:佐川光晴
装幀:鈴木成一デザイン室
定価:本体2300円+税
四六判上製/552ページ
2021年4月末発売
978-4-86528-026-5 C0093
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2005年設立の、人文書・文芸書を中心に刊行する出版社です。左右社という社名は書家の石川九楊先生に付けていただきました。亀のかめ吉を飼っています。