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ソロはバンドの“笑顔の未来へ”

わたしがまだ宮本さんに出会う前のことから振り返ろう

2019年ソロプロジェクト始動

その年のエレファントカシマシ新春ライブのセットリストは

これからひとりで“でかける”己の不安や期待のごちゃ混ぜの想いも反映していたであろうという有名なセットリストより

♪今をかきならせ 今をかきならせ 今をかきならせ(“今をかきならせ”より)と3回繰り返す

♪この先何が起こるやら 悪いようにはならないさ(“too fine life”より)

♪旅立ちの朝いつもと変わらぬ空 されど我がこころは軽く 最高の笑いと夢…(“旅立ちの朝”より)

それから間もなく

マネジメントする事務所の移籍

「隅田川のキラキラ✨」の弾き語りから

ひとりで徒手空拳で不安もすべて引き連れてやってく(エレファントカシマシの色濃しその続き)はずが(メンバーと共に宮本さんもゆっくりと体をやすめたかったのかしら)、

世の中は宮本浩次を放っておかない

戸惑ったかもしれないが、宮本さんはひとまず波に乗る

のんびり「散歩中」から…ただ運命は宮本さんも驚くほどに加速し始める

オファーの連続

もう、ひとりでやろうとはしなかった

今思えば、結果的に事務所移籍は宮本さんのソロプロジェクトと共に敷かれたレールであったのだろうか??

かつて、マネジメントするなら宮本ひとりでという話もあったが、宮本さんは当時4人と以外での選択はなかったという

今もそれは変わらぬと思う

ひとつかつてと違うといえば宮本さんはソロという選択を実際に実行に移したということ

ずっと暖めてた宮本浩次の音楽を融合させて

そんな「俺」がソロでソロを歌い、ソロでエレカシを歌う

エレファントカシマシの宣伝になる

という言葉を度々耳にした

去年の野音2020で宮本さんが感じたもの

“晩秋の一夜”だって“無事なる男”もその時の宮本浩次がいる

「エレファントカシマシ」が出来たんだと

野音で“桜の花、舞い上がる道を”を歌わなくてもいい位の

「この俺でいいんだよね」

詰め込まなくてよくなった

ソロ・宮本浩次の自由で軽くなったはずだよ

こころは

その自由を導き出しているのは、今マネジメントしているプロの集団であろう

挾土秀平さんとの番組で挾土さんに漏らした

エレファントカシマシより売れたい

ソロを成功させることがバンドに笑顔を取り戻す最大のことだなって

原点を幼い頃お母さまと共に愛した昭和の歌謡曲に視点を置き、エレファントカシマシでの40年近く進み培ってきた経験を

だって、エレファントカシマシの実績がなければ、今の宮本浩次をどこまで知らしめただろうか

もはや今は「弾き語り」としては去年一昨年にやっているから「宮本バンド」へ

あらゆるプロの集団に身を委ね、甘える同級生なしに、緊張してひとり歩く宮本さんが売れるということは

「臆病者宮本浩次」が、エレファントカシマシを守りたいのか

いつしか、また宮本浩次もエレファントカシマシで「エレファントカシマシ」を歌いたいだろう

野音2020のように


ソロで歌う宮本浩次をどうやって売るか

何気にはじめただろう「1日1曲カバーを課する」こともやがては、ピンチをチャンスに替えるになろうとは

それとも、初めてのソロツアーも中止を余儀なくされてもその次を見据えた(のかな)

そのときの「ROMANCE」はもう少し後で話すとして

宮本さんとエレファントカシマシもいい歌いい曲いい音楽を届けるプロフェッショナルだが、売るためのマネジメントに関しては任せる「事務所」は必須

わたしはここまでの考察が出来るまで、何故、あのタイミングで事務所移籍をしたのかが測れなかった

が、ふと腑に落ちた

今のソロプロジェクトがひとつひとつ巧妙に策を練りそのレール乗っかって宮本さん自身もファンを増やす努力を怠っていないのが、事実少しずつ身を結び出している

大きな賞(芸術選奨文部科学大臣賞)も受賞した

実績がここにひとつ歴史に残る

でも、今も思うが、エレファントカシマシをまだ越えていなかな

初めてのオリコン1位もソロで獲得したのに??

なんてこと言うの??とお叱りの声が上がるかも??

しかし、オリコン1位はカバーアルバムであり、もちろん宮本色に着色し宮本さんの曲に仕上げているけれど、「カバーアルバム」だから

そこは宮本さんの本望ではないだろう

「ROMANCE」は宮本浩次の代名詞になるだろうし、これからもコンサートで歌ってくれるだろう

でも、宮本さん自身がリスペクトしている昭和の名曲や名歌手に対しての「敬礼」するほどの彼らのクオリティを越えられるのかといえば「ROMANCE」で殆ど歌い直しをしないでデモテープを採用した「原曲を越えられない」という宮本さんのピュアな気持ちが勝つんじゃないのかなと考えてしまう

カバーアルバムから次は

オリジナル曲で勝負したい

宮本さんの野望であると思っている


「エレファントカシマシの曲と言えば?」

“今宵の月のように”とか“悲しみの果て”とか

ファンでない人も言ってくれる

「ソロ・宮本浩次の曲と言えば?」

を達成しなければと思ってるし宮本さんも目指してるのではないだろうか

もちろん、オリジナル曲で

同じ事務所の「桑田佳祐さん」との曲と言えば“白い恋人達”とサラりと言える

今でも「サザン桑田佳祐」と言われるけども、桑田さんの個人名だけで認知されている

わたしは、「エレカシ宮本浩次」から

市井の中「宮本浩次」で認知されるその日を待っている

あまりにも有名になり過ぎるのもファンとしては少し淋しい(コンサートのチケットが取れない!)ところもあるけれども

例えば、いつかエレファントカシに宮本さんが恩返しをする道のりであれば、どんな道なりかはわからないけれども、バンドを超えたいというソロ・宮本浩次の想いは尊重していきたいな

そしてソロとして等身大の宮本浩次が

そんなマネジメントを信頼して実績を作ってる我が推しは今日も

♪もう二度と戻らない日々を俺たちは走り続ける(“今宵の月のように”より)

懸命に走り続けろ我が推しよ

♪いずれ花と散るわたしの命

50歳を越えた宮本さん

♪わたしという名の物語の最終章(“冬の花より”)

最終章の第一歩を

♪キミの人生という名の舞台じゃキミが主人公(“解き放て、我らが新時代”より)

キミは宮本さん自身ではないですか?

♪いわばそんなルールないやそんな勝ち負けもない

バンドで勝ちをこだわった曲盛りだくさんなのに

「なんだっていいんだよ!」と、ライブで言われる一言が頭よぎる

♪僕らは遠回り謂わば抜き足差し足で歩いてきたけど 時という名のトンネルくぐり抜けて 今の我らに乾杯(“going my way”より)

♪青春の思い出に来たるべく未来の日々にそして流れゆく時に乾杯乾杯(“旅立ちの朝”より)

言葉の最後に乾杯と見据える目に希望を持って

♪こんなルールない“らしく”生きてゆこう(“going my way”より)

ファーストアルバム「宮本、独歩。」の比較的最後につくった

“旅に出ようぜbaby”

♪いつか終わりが来るその日まで 僕らいかした旅人でいよう

♪陽気な冒険者でいよう

“冬の花”から少し抜けた軽さと何度もテレビでも言ってた「いかした旅人」

そして、エレファントカシマシから“冬の花”“昇る太陽”を経て生きている喜びを(耳の病気も踏まえてたのだろう)たくさん軽く軽く表現した“Fight!Fight!Fight!”へ

“P.S.Iloveyou”の主役の女性に向けた実際は人生の応援歌にドーンと

♪立ち上がれ 頑張ろぜ

の歌詞に少々驚いた

“俺たちの明日”を思わせるような強めの言葉が宮本さん自身も語る50代も夢を持ってもいいんだよという「人生の応援歌」を感じさせる

♪俺は今日も夢追いかける

♪俺が俺らしく生きるために戦いの日は続く空の下

(“shining”より)

♪お前はどこまで夢追いかけているんだい

♪俺は今どのあたりを歩いているんだい

(“sha·la·la·la”より)

いつか終わりが来るその日までがあるから

毎日をそう唱えて生きているんだろう

そして

♪俺の生涯に悔いなしと言いたいぜ

♪たった一度きりの人生

♪タフにしなやかに飛びたいぜ

(“passion”より)

全てが時系列に続く宮本さんの人生そのものが

エレカシからも「宮本、独歩。」も今年仕上がった「縦横無尽」の新曲からも何も変わらず歌詞を並べてるだけで、宮本さん今を生きるシルエットが投影されてくる

今この瞬間もみやじさんはひとつひとつ階段を昇っているんだね

姿は見えなくても伝わってくる

新たなる道を新たなる宮本浩次が目の前の茨の道をたくさんの仲間と共に切り開く

キミはいつだって

♪夢に夢見て夢から夢を抱きしめて空を見た 宝探しは、もう終わりさ赤裸の心で(“Do you remember?”より)

人生を歩いている 日々が夢!日々が人生!

真っすぐひたむきにね

ソロの向こうの「笑顔の未来へ」よぉ!


※「HIBIYA YAON 2020 初回限定盤」「ROCKIN JAPAN」2020年3月・4月号・12月号「音楽と人」2020年3月号「Talking Rock」2020年3月号 参照


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