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感動するってこういうこと。

私は新卒で入った会社を辞めて、今の仕事をしている。

それが理由とは考えにくいけど同時期からめっきり離れてしまったものがある。

ディズニーである。

元々はディズニー作品が大好きで小さい頃からVHSを暇さえあれば見ている子どもだった。

大学生の時にはパークに行くことにハマり、年パスを買い、

念願のパークでキャストとしても働いたこともある。

卒論に関してもディズニーランドを題材にした論文を書いたほど。

新卒で入った会社でも平日休みだったこともあり、同期や親友と一緒にパークには度々足を運んで、上映される映画も全て見ていたほど、ディズニーが大好きだった。

だが、現職に入社してから土日休みとなり、パークにも行かなくなり上映される映画もほとんど見なくなってしまった。

なぜこんな風になってしまったのか何度も考えたが、年を取っていくうちに思考が変わって来たのかも?思考の成長?と考え、最近は別の興味関心のあるものに時間を費やして来た。

ところが、そんな考えが変わる出来事が起こった。

劇団四季「アナと雪の女王」のミュージカルを見たことだった。

劇団四季は幼稚園の時に初めて母に兄と一緒に美女と野獣の舞台に連れてってもらい、そこからキャッツやオペラ座の怪人、リトルマーメード等を鑑賞してきた。

ただ、アナ雪は正直、ディズニー作品の中でもお気に入り作品ではないほう。

今回は義姉からチケットを譲り受けたことから行くことになり、6年ぶりの観劇となったのだ。

コロナもあり、久々の舞台に少しウキウキしている自分がいたが

「アナ雪だからなぁ〜」と正直期待していなかった。

(劇団四季の方、本当にごめんなさい)

定刻になり、劇場内が暗くなり、舞台に光が映し出された。

そこから物語が始まってすぐ、なぜか私は泣いていた。

自分でもびっくりするぐらい、特段泣けるシーンでもない冒頭。

音楽が流れた時、全身がゾゾゾ・・・として一気に鳥肌が立ち、

気がついたら涙が流れていたのだ。

その後、おなじみの歌や音楽が流れていくがその時には全身が震えるように鳥肌が立ち、胸が熱くなっていた。

そしてフィナーレまで私の感覚はずっと変わらず、最後はマスクが濡れてしまうぐらい涙が止まらなかった。

内容はほぼ映画通りで、映画版でも泣くことはなかった。(そんなお気に入り作品でもないし:関係者の方ごめんなさい)

ただ、今回のアナ雪は違った。

前述の通り、全身がゾクゾクして鳥肌が立ち、涙が溢れてしまう。

こんな感覚は久しぶりだった。

その時に思った。これが私にとっての“感動する”ということだと。


それと同時に、今まで忘れていたものを思い出した気がした。

実際に自分がその場にいて、視覚と聴覚で楽しめて、自分がその世界に入り登場人物のようになる感覚。

いつからかそういう感覚がなくなってしまったなと思い返した。

大人になるにつれ、現実的な視点ばかりを見てしまい自分の中にある素直な感情とか気持ちを抑えていたのかもしれないと。

子どもの頃のように純粋に物語を楽しんで、自分が主人公になって、音楽を楽しんで口ずさむ。

そんな素敵なことができなくなってしまったことは正直悲しいが、

これからはもっと自分の心を大事に、素直に、解放してあげようと思った。

ディズニーが大好きだった頃の私のように。



そしてやっぱり、劇団四季の舞台はいつ観ても、素晴らしい。


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