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やりたいことの見つけ方

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「やりたいことの見つけ方がわからない」そんなあなたにぜひ出会ってほしいインタビューを集めたマガジン。どんな軌跡を経てやりたいことに出会えたのか、やりたいことを始めてみてぶつかった… もっと読む
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記事一覧

故郷の畜産業を守りたい!小豆島へUターンした30代農家の挑戦

地方移住のきっかけとして、昨今、急速に認知拡大している「地域おこし協力隊」。この制度は、都会から地方へ移住を考える人が協力隊になって移住するイメージが一般的に広がりつつあるのも、前述のケース(私も東京から香川へ移住)が圧倒的に多いからかもしれないが、中には故郷へ戻って地域で何かしたいと協力隊になり、故郷で活躍しているUターン組の隊員もいる。 香川県土庄町地域おこし協力隊の畜産振興担当、児戸源太さんは、同僚の現役隊員*の中で唯一のUターン組(*2022年12月現在)。 「地

埼玉から瀬戸内へ・豊島でみつけた理想の仕事と暮らし

コロナ禍以降、地方移住に注目が集まる中、移住の手掛かりのひとつとして認知度が拡大した総務省の施策、「地域おこし協力隊」。地方移住を考える方は、一度はこの制度を耳にしたり検討したことがあるかもしれない。 この記事を書いている私自身も、1年半ほど前に地域おこし協力隊として香川県土庄町へ移住。町の漁業を知っていただくための情報発信を中心に活動をしている。 土庄町がこの制度を導入して最初の隊員である稲子恵さん。彼女も協力隊への応募をきっかけに、瀬戸内海の離島の中でも島移住希望者に

瀬戸内の離島で天日塩づくりに魅了された元ラジオディレクター【やりたいことの見つけ方】

「自分の中で確信の持てる直感」に従って、導かれるように人生を決断した経験はあるだろうか。振り返ると、1年半前に私が小豆島へ移住を決めた時も、そんな自分の直感を疑うことなく、流れに乗って決めたように思う。 この記事の主役は、東京のど真ん中のラジオ局で番組制作をしていた元ラジオディレクター。彼は、取材で訪れた瀬戸内の離島、豊島に惹かれ、翌々月には妻と共に移住。さらにその2年後、自身の直感に従って塩ハウスをつくり、天日塩づくりを始めた。 今回は、そんな1組のご夫妻の移住と塩づく

「働く」と「暮らす」が寄り添う島生活 夫婦ではじめたオーガニック農園【やりたいことの見つけ方】

週末に小豆島を訪れるという人には、土曜を挟んで滞在することをおすすめしている私。 「せっかくなら土曜を挟んで来てほしい」 私がそうおすすめする理由は、小豆島を訪れたらぜひ足を運んでいただきたい!と個人的におすすめしている島の素敵なカフェ、HOMEMAKERSが、毎週土曜の昼間、週に一度だけオープンしているからだ。 名古屋から小豆島へ移住、オーガニック農家へ転身この記事の主役である三村拓洋さんが、妻・ひかりさんと2013年に設立したオーガニック農園「HOMEMAKERS」

小豆島のたべもので島の魅力を伝えたい!香川県オリジナルアスパラ「さぬきのめざめ」とオリーブ作りをはじめた農家の想い

好き嫌いがほとんどなく、大人をほぼ困らせることなく育った私だが、唯一、幼い頃から嫌いな食べ物があった。 「アスパラガス」である。 娘の私がなぜアスパラを嫌がるのか、そのきっかけも理由もさっぱり分からないと母はよく話していたが、アスパラ嫌いの私に言わせれば、嫌いには嫌いなりの理由があった。 ① 独特の香りと、食べた時のクセのある味 ② ぐちゃっとした歯ごたえと口に筋が残る食感  (茹ですぎと皮を下処理忘れという、母のうっかりが原因な気が…。) ③ 缶詰の白いアスパラガスの

移住で出会った島風景 小豆島の夜を彩る電照菊ハウス

小豆島へ移住して初めての冬。 温暖な瀬戸内気候であるこの島も、今冬の夜の冷え込みは一段と厳しかったという。 そんな冬の夜に車を走らせると、暗闇にぼんやりと光るビニールハウスを時折見かけることがあった。 光りの正体は、「電照菊」のハウス。 電照菊の産地としてよく知られるのは、愛知県の渥美半島。 私が昨夏に移住したここ、小豆島は、いまでこそ「オリーブの島」として認知されるシーンが増えたが、かつて小豆島は日本有数の電照菊の産地として知られていたそうだ。 小豆島の島内あちこち

生まれ育った島の集落へUターン みかん農家へ転身したバンドマン

大学進学を機に、生まれ育った小豆島、中でも棚田や農村歌舞伎、虫送りの文化など、美しい日本の原風景が残る肥土山を離れ、ひとり大阪へ。 10年ほどの音楽活動の後、バンド解散を経て大阪から小豆島へUターン。 コロナ禍の真っ只中に8年間勤めた地元の飲食店を退職し、みかん農家への転身を決めた。 それが、この記事の主役、文次郎農園の太田翔さんだ。 今回は、大阪から小豆島へUターンを決めた理由、都会と島での暮らしの変化、みかん農家への転身を決めたきっかけ、そして、もうすぐ限界集落となる

金融コンサルからいちご農家へキャリアチェンジ!40代からの島移住

大阪で10年間、金融コンサルとしてバリバリ働くサラリーマン生活を送っている中、40歳のある日、瀬戸内海の小さな離島「豊島」へ移住。 島暮らしの生業として選んだのは、農業だった。 それが、今回の記事の主役であり、私にとって香川県土庄町地域おこし協力隊の大先輩でもある新屋貴之さん。 前回は アウトドアを仕事に!自然に魅せられた彼女の島移住ストーリー【やりたいことの見つけ方】 地域おこし協力隊のカタチ と題して、3年間の任期を満了されたばかりの元・土庄町地域おこし協力隊の立屋

アウトドアを仕事に!自然に魅せられた彼女の島移住ストーリー

好きなことで、生きていく。 2014年のYouTubeCMでヘビロテされていたこのフレーズに憧れ、感化された人は少なくないはず。 冒頭で早速厳しいことを言うようだが、ほとんどのケースにおいて、好きなことを仕事にするのは容易ではない。好きなことが嫌いになり得る可能性もある。好きなことでごはんを食べていくことは決して簡単なことではないからだ。 好きなことで、生きていける?「好きなことで生きていく、ってどうなの?」っていう、そもそも根本的なところについて、まずは自身の経験も交え

【やりたいことの見つけ方】27歳の塩職人が完全天日塩作りに魅せられたきっかけ(田野屋銀象・後編)| SAYULOG meets JAPAN #006 高知編

まず、伝えたいのは、今回の動画は特に、これからの進路に悩む学生さんや若い人たちだけでなく、子供や大人、自分のやりたいことがわからない人にもぜひ観ていただきたいということ。 この記事をご覧いただいている読者の方々の年齢や職業、環境はおそらく様々だと思う。けれど、前回と今回の田野屋銀象さんの動画(前後編)を観終わった後、誰もがきっとご自身の中で感じる何かがあるはずだと私は信じている。 そして、その「感じた何か」は、ちょっぴりやさしい気持ちになれたり、前向きになれるような、自分

【やりたいことの見つけ方】27歳の塩職人に学ぶ完全天日塩作りの魅力(田野屋銀象・前編)| SAYULOG meets JAPAN #005 高知編

「SAYULOG meets JAPAN」シリーズ最初のロケ地が高知に決まりかけていた2月初旬の東京で、ひょんなきっかけで、ひとりの塩職人さんとご縁を繋いでいただくこととなった。 完全天日塩職人、田野屋銀象との出逢い田野屋銀象(たのやぎんぞう Ginzo Tanoya)氏、27歳。 聞けば、完全天日塩のオーダーメイドや、塩の作り分けの第一人者として世界中の一流シェフ達からもリスペクトされている田野屋塩二郎(たのやえんじろう Enjiro Tanoya)氏を師匠にもつ彼は、独