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【微ネタバレ有】ラストマイル鑑賞 誠実な仕事と適切な対価について

ついに映画「ラストマイル」を鑑賞してきました(親知らずの抜歯入院のせいで中々見ることができなかったので…)

元々、脚本家の野木亜紀子先生の作品が好きで、なおかつ星野源さんのファンでもあるので絶対に観に行きたかった作品だったのですが…結論から言うと面白かったです(語彙力)

※感想程度ですが以下ネタバレもあります

下請け企業と仕事の対価について

いきなり自分の話で申し訳ないのですが、私は以前東証プライムに上場している大企業の自動車部品メーカーに勤めており、そこで総合職として製品設計をしていました。
BtoB企業のため、一般の方への知名度はないものの、大企業であるためそこそこのお給料やボーナスを頂いていました。

製造業あるあるかもしれませんが、入社してすぐに数ヶ月間行かされたのは、子会社の生産工場でした。
そこで自社製品を生産しながら実際の製品に文字通り触れつつ、生産現場を知るというのが目的であったと思います。

その工場は夏は機械の熱で非常に暑く、製造も手作業で危険な部分もありこれを子会社という名の下請けにやらせており、しかも子会社のため給料は本社である自分よりも低いことが容易に想定されるというのは中々の衝撃でした。

また入社してからは、設計部門に配属になり、営業経由でお客様である自動車メーカーから滅茶苦茶な納期や製品スペックに日々キレそうになりながら設計をしつつ、自分の設計品に対して世に出しても良いのか自信が持てない日々が続き退社する…(のですが細かく書くと不味そうなのでここでは割愛させてもらいます)

長くなってしまいましたが、前職で嫌というほど力関係により搾取する社会構造を覗き見たため、誠実な仕事の対価とは何なのだろうかということを考えるようになりました。

映画の中で印象的だったシーン

うろ覚えですが劇中で終盤、主人公のエレナ(満島ひかりさん)が上司である五十嵐(ディーンフジオカさん)にとある提案をした際、五十嵐は「脅しか?」と言うがエレナは「違う。脅しは力がある方が使うものだ。これは交渉だ」と答えたのが印象的でした。中々力関係がある中で主張できないことも多いですが、誠実な仕事をしたいというエレナの勇気にパワーをもらった気がします。

適切な仕事の対価について

どうしても自分が客の立場だとより安いものを求めてしまいがちになるのですが、適切な仕事の対価を考え、フェアトレードの商品であったり、可能な場合は生産者から直接買うなどフェアな取引や購入を心がけたいなと思う映画でした。



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