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ゲストとトークして、会報誌を届ける、変わった非営利活動の挑戦をはじめます。

山田小百合(@salily1214)です。Collable(コラブル)というNPO法人の代表をしています。

昨日から、Collableとしての新しい試みをはじめました。その名も、Talk Studio [mix]という、ライブ型トーク&ラーニングイベントです。

このイベントは、四半期ごとに異分野もしくは類似領域のプロフェッショナル(ワークショップデザイナー、研究者、起業家など)との対話を通じて、次世代の多様性あるコミュニティづくりのアップデートをしていくための学びの場です。今回3月に開催なので、次は、周年祭を予定している6月に合わせて開催予定です。

記念すべき第1回のゲストは、noteでもおなじみ臼井隆志さん。ご快諾いただだいただけでなく、結構いろんな議論ができて、イベントだけで終わらない感触も得ています。今から本当にたのしみ!

▼臼井さんnote

▼イベント詳細はこちらから

また、今回の[mix]は、単にイベントだけで終わらず、振り返りがあります。まずはnoteでのレポートがあがります。は、よくあるものですが。

Collableを毎月のご寄付で応援頂いている方のみに、臼井さんとのアフタートークをまとめた会報誌をお送りします。これは、マンスリーサポーター限定で発行します。

mixの名の通り、ごちゃまぜにしたあと、一度ゆったり振り返って整える(TUNE)。すでに2回、発行しました。(6月の周年祭のアフタートークとしてお届けしました)


なんで始めようと思ったのか

Collableはこれまで、インクルーシブデザインや学習環境デザインの考え方をもとに、主に障害のある人達と"ともに"という場のデザインに挑戦してきました。

障害のみならず、多世代、高齢者、まちづくり、など、「多様性」の問題に直面する現場に結果として向き合う5年間でした。

学習環境デザインの領域を背景に、コミュニティデザインや、非営利プロジェクトのコミュニティ運営、もちろんインクルーシブデザインを活用した研修や商品開発など、その活動形態も多岐にに渡ります。

昨年度の周年祭で、これまでの活動ってどれくらいやってきたんだっけと振り返ったのですが、結構な数が積み上がっていることに気づき…

創業期から2017年度までの5年間を振り返ると、105企画、のべ5,104名の人たちと場を共にしてきました。ただただ感謝しかありません。

(あくまで2017年度までの数字なので、2018年度の数を含めると、更に数が大きくなるかなと思いますし、多分もれもありそう‥)

5年前に、「障害のある人達を支援する事業ではなく、"ともに"という場のあり方に困っている人たちを支援するのが私たちのお役目」と豪語してみたものの、この意味を理解してもらうのにはハードルがありました。

今となってはインクルーシブという言葉が領域横断的に使われていますが、当時は一部の領域のみで使われていましたし、領域によってその使われる場面やニュアンスが異なり、理念対立が起こることもありました。

ようやくダイバーシティ施策に取り組む企業が増え、その対象も障害のみならず女性やLGBTQ、高齢者‥などと拡張され、ダイバーシティ大事だしそれにはインクルーシブ大事よね?と実感として感じている方が増えているように思います。

この「多様な人と集う事による難しさ」問題の構造にずっと向き合ってきたのが私たちCollableです。

私たちが手がけるワークショップやプロジェクトの現場は、表向き楽しそうな企画も確かにありますが、踏み込めば自分との対峙が始まるように、深く、ときに苦しく、辛くなる場面もあります。

一方で、領域越境者として、軽やかに振る舞う強さも同時に求められる、難しい立ち回りも求められるように思います。(この役回りに名前をつけたい)

ある意味ケアする目線と、同時にケアではない目線を行き来しながら、活動する立場にあるため、どちらかの目線だけでは理解していただくには難しい。なので、積極的に仲間を集めることをしてきませんでしたし、多くの失敗もしてきました。

でも、思い返せばようやく名もない場所に知見が見えてきて、同時に、もう6年目も終わろうとしている今、ようやく領域を越えて、一緒にこの構造的な問題に立ち向かう仲間が、領域を越えてつくっていけそうだという手応えを感じるようになりました。

だからこそ、このタイミングで、いろんな領域の人たちと、同じ課題を共有し、議論していきたい。伝えたい。それを通じて仲間をつくっていきたい。そしてその1歩としてはじめます。

マンスリーサポーターのみ発行の会報誌の理由

Talk Studio [mix] は、その日限りで終わりません。Collableのnoteで、当日の内容をレポートします。

・・・というのはよくあるイベントのそれです。

だけど、この場で見たこと、聞いたことをもう一度思い出してほしい。そのために、会報誌TUNEの発行を始めました。

[mix]では基本的にゲストの方とのトークがメインです。そして、それには台本がありません。基本的な準備事項と趣旨だけをゲストにお伝えしたら、あとはもう当日ぶっつけ本番でお届けします。(なので3/20の臼井さんとの第1回目もぶっつけ本番です)

当日どんな展開になるのか、正直わからないのです。

だからこそ、丁寧に振り返る必要があるし、それだけでなくその場で知り得なかった情報や、もう一度落ち着いて振り返った内容を届けたい。そしてゲストにも、改めて[mix]で出てきたことを振り返ってもらい、気づきを共有したい。そういう時間をつくりたいと思い、[mix]が終わったら私とゲストはアフタートークの時間をとります。

じゃあ、来てくださる来場者全員にTUNEをお配りすればいいのでは?とも思いました。

だけど結果として、単発の関係に終わってしまい、継続的な仲間という関係になりにくいなと思ったのです。

[mix]を経て、継続的に一緒に考えていける仲間になってほしい。その手段として、ご寄付を継続的にいただくマンスリーサポーターという入り口なら、続きを共有できる。そう考えました。

そしてもう1つ。マンスリーサポーターのみなさんだけに届ける理由は、扱う内容そのものにあります。

私たちが向き合う課題の内容を扱うときに、現場の事例によってはWebでお伝えすることが難しいものがあります。第2号の柏木さんとの対談は最もな例です。

TUNE第2号では、小学校の特別支援学級と通常級の子どもたちとの交流及び共同学習のワークショップの様子を、お写真と共にご紹介しています。それは基本的にWebで掲載はNGです。でも冊子で、活動を応援してくださる方だけに発行するとなると、学校側も掲載にご協力してくださいます。

適切に伝わりにくい現場がある。だからこそ、適切に伝わる手段として、紙でお届けすることにしました。

広く浅く、フラットに出会ってほしいのが[mix]だとしたら、深く深く、課題を共有し、仲間になっていってもらう場がTUNEを通じたマンスリーサポーターというコミュニティだと思っています。

これから目指すこと

私たちは、まだ上手に私たちの存在意義をうまく伝えられていません。そして場を今回もめげずにつくりながらも「場」ではない取り組みに、今後挑戦したいと考えています。

とはいえ、やっぱり「場」が原点です。

Collableの原点は、私の兄弟・家族関係にありますし、大学院でのワークショップが次なる原点です。

そのあり方に共感して一緒に手を動かしてくれているのが、これまでの仲間たちです。

だからこそ、場をつくる挑戦はやめませんが、この新しい専門的な場をともにつくる仲間を増やす活動をしていきたいと思います。

さいごに

多様な人との関係性を当たり前にするためのデザインのあり方。私たちのお役目は学習環境デザインの考え方を背景に、その環境づくり事例を世に放つこと。そのデザインの答えは、きっと数多に存在するはずなので、紐解く仲間を、mixとTUNEを通じて、探していきたいと思います。

3月21日の[mix]は、当日運営をお手伝いしていただく代わりに、無料でご参加いただける学生枠を用意しています。お手伝いしないでガッツリこの時間だけ参加したいという学生には学割枠があります。

また、2月中にお申し込みいただくと、早割チケット(500円割引)がありますので、ぜひぜひいらしていただけたら嬉しいです。

詳細はこちらから!Collableってどんな団体?という方もぜひいらしてください。活動のご紹介も簡単に行う予定です。


会報誌番外編?として、スタッフくりののnoteもぜひ読んでください◎


(当日は参加できないけど、会報誌ぜひ読みたい!Collableを応援したい!という方は、下記をご覧くださいませ。)


それではまた!

山田小百合(さゆちゃむ)

いただいたサポートは、多様な人たちとの関係性が当たり前にある社会の実現に向けて、Collableに寄付します!