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読書感想文「影響力の武器」を読んで

1.きっかけ


友人からの紹介。大体経営者やビジネスマンは読んでいるんじゃないかなってふとつぶやかれたんだよね。何気ない言葉に引っ掛かったので予約してみました。

2.概要

人がどのような心理的メカニズムで動かされるのか解明。社会で騙されたり丸め込まれたりしないために、私たちはどう身を守れば良いのか? ずるい相手が仕掛けてくる“弱味を突く戦略"の神髄をユーモラスに描いた、世界でロングセラーを続ける社会心理学の名著。

3.気になったポイント

備忘録です。私がこのタイミングで気になったところをメモします。

第2章 返報性

【特徴】
見知らぬ人や嫌いな人でも最初にその人から親切な行為をされてしまうと1つぐらいなら要求に応じてもいいという気になってしまう

余計なお世話をされた場合でも、恩義の感情が生まれるように出来ている。

恩義を受けたままでいると不快になるようになっている

譲り合い

拒否させた後に譲歩する。知覚のコントラストの原理で、先に大きな要求を出したあと、次の小さな要求は、より小さな要求が小さいと感じる。

(例)
・ボーイスカウトのチケット5ドル買って→断る→じゃあチョコ買ってこれは1ドル→それなら。。。と買う

(本来の目的)
チョコを買ってもらうこと。ボーイスカウトのチケットよりハードルが低く見える。

第3章 コミットメントと一貫性

一貫性を持つことは、非常に複雑な日常生活を乗り切るための、比較的努力のいらない、便利で効率的な手段を与えてくれる。考える辛さから逃れられるから。

考えた結果が望んだものではない可能性もあり、その結果に向き合うことを避けたい。

一貫した態度で物事に対処すれば、大体においてうまくやっていける。一貫性こそ、人格的にも知的にも優れていると考えられるのが普通の世の中。その方が生きやすい。

ひとたび決断を下したり、ある立場を取ると、自分の内からも外からも、そのコミットメントと一貫した行動を取るように圧力がかかる。

(例)
冷静に考えればツッコミどころが多い、高額セミナーへの申込。申込者は、窮地に追い込まれた人は、考えることから逃れたいがために、おカネを払い、高額セミナーという要塞へ逃げ込む。

考える事が辛くて、近道をしたり、楽な手段に走ってしまうのはこういうことだろう。

コミットメントが鍵

コミットメントしたら、行動とコミットメント内容が一致する道が整ったようなもの。

(例)

(対策)将来の行動に影響を与え、自己イメージを望んでいない方向に変えてしまうことを避けるために、支持していることであっても簡単に行動しない。

行動のもつ魔術的な力

自分の行動に合わせて自己イメージを変えていく。

(例)捕虜に促したコミットメント。
従う旨を口頭だけではなく、文字で書かせた。
拒否した場合は、既に書かれている内容をただ書写させた。ただ書写すのであれば、害のない譲歩に見えたに違いないが、ここが自己認識を変えるための道筋なのだ。

①行動をとったという物理的な証拠が残る。ましてや自分の筆跡。
②形になったものは他人に公表ができる。他人は、意見を書いた人はその内容を本当に信じていると捉える。

公衆の目

②の通り、一貫した人間に見られたいばかりに、その立場を維持しようとする強い気持ちが生じる。つまり体裁を気にして、意見を変えにくくなる。

(例)禁煙や減量
「タバコをやめる」「○キロ痩せる」と記載したものを、この人からは尊敬されたいと思う人に渡す。もうダメだと思ったときも、「出来なかったら軽蔑される」とストッパーがかかる。

(例)予約をしたまま来店しない客への対応。実施後20%減。
予約受付時「変更がありましたらご連絡いただけますか?」と相手に尋ね、答えを待つ。「イエス」を言わせることにより、従った行動を取る可能性が高まる。

自分で決めたこと

望ましい行動をとらせるのと同時に、その行動は自分で進んでとったのだと本人に感じさせる理由を用いる。外からの圧力を含んでいると悟られないように。

(例)コンテストの景品は豪華ではない
価値ある報酬つまり豪華な景品は外からの圧力。それらさ人に何かさせることは出来ても、その行為に対する責任を認めさせることはできないし、長期間に及ぶコミットメントを引き出すこともできない。
何で応募したの?「景品が豪華で欲しかったから。実際は思っていることと違う」という話はよく聞く。

自分を支える柱を築く

一度変化を生じさせてしまえば、その強化に労力を割き続ける必要はなくなる。一貫性を保とうとする圧力がコミットメントを補強してくれる。柱を自ら作り出す。

承諾先取り法。
相手に取って有利な条件を提示し、買うという決定を誘い出す。その後、有利な条件を取り消す。
買うために考えたことなどの投資、買うと決めたコミットメントを正当化するために、後で損失が多少あっても取るに足らなくなってしまう。

対策
一貫性は基本的にはよいもので、不可欠でさえあるけれども、避けるべきものも存在すると意識すること。

サイン1 胃から
自分でやりたくないと分かっていることをやらされるようになっていると気がついたとき、みぞおちの辺から合図が発せられる。ただしこのサインは騙されているなど自分にとって不利なことが明らかな場合。

サイン2 心の奥底から
心の奥底は、自分に嘘をつけない場所であり、いかなる正当化も、いかなる合理化もそこに入り込むことは出来ない。
人は、知的判断に一瞬先立って、感情的な反応が生じる。心の奥底からのメッセージは、純粋な本音の感情。この感情は、自分自身をだましてしまう手段が介入してくる直前に、歪められることなく、心の奥底から飛び出してきたシグナル。これに気付けるか。

自分に問う「もし今の情報を知っているままで時を遡れるとしたら、もう一度同じ選択をするだろうか?」NOなら、やめよう。

第4章 社会的証明

特定の状況で、ある行動を遂行する人が多いほど、人はそれが正しい行動だと判断する。
みんながやっているなら、適切であり、間違いを犯すことが少ない。行動の仕方をてっとり早く決められるが、騙されやすくもなる。

(例)テレビ番組の演出で使われる録音済の笑い声
つられて笑う。面白くなくても。流されるというやつ。

4.まとめ

正直、もう一度読み返したいと思った。返却期限が来ていたので、返却したが、もう一度予約し直した。予約者がいらっしゃるので、今は待ちの状態だが、時間がたってどう思うのか、また追い記事を書きたいと思う。







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