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ミスしたら最初から弾く子(人)

今回はピアノの記事です。
毎度のことながら話題があちゃこちゃ飛んで申し訳ありません。

練習やレッスンでミスをしたら最初に戻っちゃう子(人)のお話です。

お子さんがピアノを習っている親御さん、ご自身が小さい頃に習っていた方、あるある!!と思いませんでしたか?

この「最初に戻る」には大きく3つのパターンがあり、対処方法も違ってきます。


①性格的な問題

「最初からミスなく通して弾けなきゃ意味がない」と思っているから戻る。完璧主義。

〈対処〉
主義がある=話せばわかることが多い。
ミスする箇所を部分練習しない限り、通し演奏の成功はないことを理論的に教える。
親御さんが言っても反抗されることが多いので、先生にお任せするのが最善。

真面目で頑固なタイプが多く、親御さんがかなり弾ける方でない限り「親に何がわかるねん」となりがちです。自宅での練習も干渉しすぎないようにしましょう。


②楽譜を見ていない

楽譜を見ずに暗譜に頼って弾いているため、途中から弾くことが出来ない。

〈対処〉
この癖がつく前の指導が重要。
ついてしまった場合は、レベルを落とした教材に戻して視奏練習を反復する。

大人の学習者さんに圧倒的に多いのは、このタイプではないでしょうか。「途中からだと弾けない」「どこ弾いてるかわかんなくなっちゃう」方。
手の動きだけが徹頭徹尾インプットされている状態で、アーティキュレーションもその機械的な動きの中に埋もれ、音楽的な演奏ではなくなります。数日弾かずにいるとその暗譜が丸ごと外れてしまうのも特徴です。
譜読みの段階から安易に暗譜を始めると起こる現象です。暗譜はミスなく弾けるようになってから、最終段階で行いましょう。
楽譜を横に追うだけでなく、縦の和音(和声)の構成を見ていく作業が重要。"途中からでも弾ける"のが正しい暗譜です。(ここだけでもう一本記事書けるな・・・)

※アーティキュレーション
スラー、スタッカート、レガートなどにより
音の形を整え、音と音のつながりに様々な強弱や表情をつけることで旋律などを区分すること


③発達特性の問題

物事を0か100かで捉える脳特性のため、「途中から」という概念自体が存在しない。むしろ「最初から」が当たり前。

〈対処〉
周りを隠す、その部分のみコピーするなどして、部分練習用の楽譜を用意する。
今見えているその楽譜=全体(100%)、と認識するので、すんなり抵抗なく弾いてくれる。
弾けるようになった後、元の楽譜と照らして「実は部分練習が出来ていたこと」を褒める。めっちゃ褒める。

「部分練習をしてもらう」事実に重きを置き、「自ら部分練習が出来るようになってもらうこと」を焦る必要はありません。

この方法を繰り返すことにより、一定の年齢に達すると、ある日急に自発的に部分練習が出来るようになります。
(彼らの世界は0か100かが基本。何かが出来るようになる時も、徐々にではなく、急に出来るようになる特徴があります。)

特性のあるお子さんの学習は、何よりも本人が安心して、無理なく、反復的に、長期的な構えで行うことが大切です。
特性のないお子さんは反復=飽きてしまうところを、彼らは反復(いつもと同じ)=心の安心と感じます。この長所を生かしていきましょう。


大まかにこんな感じです。
少しでもあるある!なるほどね~!と思って頂けたら嬉しいです。
何かご質問などありましたらコメントやTwitter DMへどうぞ。こんな例もあるで~みたいなこともあれば教えて下さいませ😊