見出し画像

日本語を教えることで気づく国民性の違い

職場に日本好き・日本語勉強中のカナダ人が多いので、たまに店に着くと「いらっしゃいませー!」と声をそろえて元気よく言われます。

そんな環境なので英語を学ぶ環境でありつつ日本語を教える機会も多いのですが、日本語を教えることそのものよりも、英語という言語との違いや、根本的な国民性の違いに気づくのが面白いなぁと最近思います。


例1:「3時だけ!」

仕事中に時計を見たカナダ人の同僚が「3時だけ!」と突然言うので、どういうことだ?と思って聞き直すと、「Only 3pm!」と英語で言い直してくれました。(すごい仕事暇で帰りたいけどまだ3時的な流れ)

彼女は「only=だけ」と覚えているので直訳は正しいのですが、私たち日本人はそのような使い方はしないですよね。「まだ=still」で覚えているので、「Still 3pm!」ならわかるんですけど。

気になったのでonlyとstillの違いを聞いてみたところ、「onlyは今初めて時計見てたった3時?って感じで、stillは一度時計を見ててもう一度今見たけどまだ3時?って感じ」と説明してくれました。わかりやすい。

今日別のカナダ人と遊んでてもう帰ろうよと言ったら「7時30分だけ!」と言われたので、日本語を学ぶ英語話者はみんなそうなのかと実感した次第です。


例2:私「No whip?」 客「Yes」

日本ではどうだったか思い出せないんですが、カナダではフラペチーノやモカ、ホットチョコレート等ホイップクリームが付く飲み物はすべてホイップがいるかどうかを確認します。

そこで私も「With whip cream?(ホイップ付けますか)」と聞けばいいんですが、この前なぜかいらないだろと思って「No whip?(ホイップなし?)」と聞いたところ「Yes」と言われたのでホイップなしとカップに書いてしまいました。カナダ人の同僚が会話を聞いてたので、すかさずフォローされましたが。

教科書で習った、知識として知ってはいても、身についた習慣はなかなか消えないですよね。私たち日本人は「いらない?」に対して「はい=いらない」「いいえ=いります」ですが、英語は真逆。これ単純に真逆と覚えるとややこしいので、最近になって後ろに文章を付け足せばいいんだと気づきました。

ホイップがいる英語話者は、どちらの質問をしても答えは同じ。
私「With whip?」 客「Yes(, I want whip cream).」
私「No whip?」 客「Yes(, I want whip cream).」

対して、ホイップがいる日本人は、質問によって答えが変わる。
私「ホイップいりますか?」 客「はい、いります」
客「ホイップいりませんか?」 客「いいえ、いります」

これ、すごく面白くないですか?日本人が相手の質問によって自分の答えを変えるのに対して、英語話者の答えは常に一定。究極、質問をきちんと聞いてなくとも自分の要望を伝えればオーケー。

日本人の相対主義と海外の絶対主義的な違いを垣間見るいいきっかけになりました。