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2.キャスティングに関して


2022年まず最初に台本閲覧を開催した。
台本閲覧を開催することで事務所が本当にこの映画に自分の所属俳優をオーディションに出したいかが分かるからだ。
私の記憶が正しければ応募総数は1700件ほどだった、書類審査は自分で選考した。
オーディションを2日間で開催するために約200~300人に絞った。
全役のオーディションをするために選んだシーンは家族のシーンと修太と
美鈴のシーンだ。
今だから話すと中田圭祐と大原優乃は同じ組だった。
凄い偶然に感じるかもしれないが必然だったのだと思う。
中田と大原はベンチで怪我の手当てをするシーンを演じたが
2人に漂う空気が修太と美鈴そのものに見えた。
中田圭祐がまとった心に大きな傷を負った青年の空気と相対する
それを優しく包み込む大原優乃の優しい眼差しと声は我々に満場一致の審査結果を打ち出させた。そしてキャスティングとオーディションにより
納得のいくキャストが揃った。

しかし、問題は起きた、
修太の母・麻由美役だけはまらない、、
もう一度募集をかけることも考えたが
キャスティングをすることにした。
色々な仲良しの事務所のマネージャーにあたって行くこと数日。
池津祥子さんを紹介してもらった。
元々池津さんを色々なドラマで見ていた私は即決でお願いした。
麻由美の役には自分の母親を投影していた為
難航していた気がするが、池津さんはまさに適役だった。存在感は圧巻だったし、数シーンにしか出演しない為、演じ分けの的確さは
私自身とても勉強になったし、演出していて興奮した。
その姿は是非スクリーンで体感してもらいたい。

しかーし、まだ問題は終わらない。
修太の中学生時代を演じるはずの俳優が
別ドラマのスケジュールとのかぶりで出演できなくなってしまったのだ、、
これは本当に困った、なんせ
クランクイン2週間前に降板したからだ、
またもや、色々なマネージャーさんたちに
助けを求めた。(本当にありがとうございました)
もうダメかと思っていた時、
数十人提案していただいた中に遂に見つけた
修太を、、それが大河原爽介くんだった。
最後のキャストが揃い
これでやっとリハーサルができる。
そう思った時はすでにリハーサルの数日前だった。

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