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キャラクター分解録④:インクレディブルファミリーのリアリティ

小さい頃大好きだった映画「Mr.インクレディブル」
これは、普通の人ではない超人(スーパーヒーロー)の家族を主人公としたディズニー映画です。
当時は主人公たちがスーパーパワーを用いて敵を圧倒する痛快なアクションシーンが大のお気に入りでしたが、大人になってから見返すと社会のリアルを反映したプロットになっていることに気が付いたので、その辺りを整理していきます。
※ネタバレを含みます


リアル①:社会的地位の高い人を引きずり下ろす民衆

映画は、スーパーヒーロとして一世を風靡したで主人公達が国民からの訴えによりヒーロー活動の停止を命じられ、普通の人として生活するシーンからスタートします。
作中で登場したヒーロー活動停止の因となった訴訟の内容は

  • 自殺者を救助したが、救助の際に怪我を負わせた

  • 救助活動中に町を破壊した

  • スーパーパワーを悪用した

といったものです。これらは事実かもしれませんが、社会的地位の高い人達をバッシングして引きずりおろす―。これは昨今の社会と類似しているように思えました。芸能人やスポーツ選手等、本来自分の人生とは何ら関係のない赤の他人のスキャンダルに敏感に反応し、正義の鉄槌を振り下ろす人達は映画作成当時から存在していたのでしょうか。

ただ、現在の炎上社会と異なっていたのは、映画の中では人々はデモ等自分の口と足を動かして訴えていたことです。自分の顔をさらし、時間をかけてバッシングするのは、ある種の信念を感じます。一方、匿名でかつゼロコストでバッシングをする人達は、自分自身の快楽のためにやっているとしか思えませんが、そういう主張をnoteで展開している私も同じ穴の狢かもしれません。。

リアル②:夫の浮気を疑う妻

また、作中で妻が夫の不倫を疑うシーンがあります。夫の服に付着した自分ではない女性の髪の毛、自宅宛ての電話を取らせない夫の行動ー。不審な点を多く目撃した妻は夫の不倫を疑い始めます。(実際は妻に隠れてヒーロー活動を行っていただけ)

このようなプロットも、子供向けの映画にしてはやけにリアルに描かれていると思うのですが、スーパーヒーローであっても普通の人と同じようなことで悩み葛藤するというシーンを入れることで、彼らをより身近に感じてもらうという狙いも含まれていたように思います。

まとめ

ノンフィクションの創作であっても、社会のリアルを反映させ、登場人物あが置かれた境遇が読み手/聞き手にとって、どこか見覚えのあるものにすることで、より物語に深みが出るのではと思いました。私も頑張ります!

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