世代について
先日「あの素晴しい歌をもう一度コンサート2023 」というステージを構成した。東京国際フォーラム・ホールAの客席は満員。タイトル通り、素晴しいステージだった。
このコンサートは2018年・日本武道館で始まって、以来私は毎年このステージの構成台本を書いている。
(二回目の2019年も武道館だった。この時は「オードリーのオールナイトニッポン10周年in武道館」と連日になり、私は【一人武道館2days】だったのを思い出した。あれは大変だったなあ…)
以来コンサートは会場を東京国際フォーラムに移し、現在も続いている。
今年は、なんといっても岡林信康さんが登場して歌ってくれたのが、大きな話題になった。若い方にはわからないだろうが、岡林さんは当時から「フォークの神様」として祀り上げられ、特別な存在だったのだ。
お客さんはもちろんナマの岡林さんを見て感動しただろうが、我々スタッフも(あの岡林さんと仕事ができるなんて!)と感動していた。
当日ステージに立ったアーティストの方々はみなさんレジェンドだが、その年齢を調べていて、気がついたことがある。以下の四人が同じ年に生まれていたのだ。
きたやまおさむ 1946年6月
岡林信康 1946年7月
松山猛 1946年8月
杉田二郎 1946年11月
(ポスターに松山さんのお名前はないが、あの「イムジン河」の日本語作詞をした方。一緒にステージに出ていただいた)
みんな同じ年に生まれたのか!…と、私はちょっと驚いた。ちなみに、きたやまさんと一緒だった「ザ・フォーク・クルセダーズ」のメンバーは、
加藤和彦 1947年
はしだのりひこ 1945年
なので、同年生まれではない(お二人ともすでに遠い国に旅立った)。
※もうこのへんで、若い方には興味のない話題だろうとは気がついています。といって、年輩の方はこのnoteなんて見ないだろうともわかっている。じゃあいったい誰に向けて書いているのかと言われると……よくわからない。自分で発見があったから書いている、としか言えないのです。申し訳ありません!
「そりゃ、戦後のベビーブーム=団塊の世代なんだから、その頃生まれた人は多い。同い年のフォーク歌手が多くても当然だろう」
と思っていた。
ところが、「団塊の世代」とは1947年(昭和22年)~1950年(昭和25年)のことを言うらしく、その前年・1946年は違うという。
出生数を見ると…
1946年(昭和21年) 157万6千人
1947年(昭和22年) 267万9千人
1948年(昭和23年) 268万2千人
1949年(昭和24年) 269万7千人
1950年(昭和25年) 233万8千人
たしかに、1946年と1947年とでは110万人も違う!
終戦は1945年(昭和20年)だ。その翌年・1946年はまだ生活どころではなかったのだろう。1947年になってようやく、生まれる赤ちゃんの数が増えてくる。平和は大事だ。
(ちなみに、少子化が心配される現在の出生数は、2022年が77万人)
まだ「団塊の世代」が始まらない、生まれる子が少ないわずか一年間に、のちにフォークソングの重要人物となる子どもたちが固まって生まれていた…ということに私は驚いたのだった。
***
とはいえ実は、以前から私は「**世代」というくくり方をあまり信用していない。あれは説得力があるように見えて、どうもアヤシイと思っている。
たとえば、今の若者たちを「Z世代」と呼ぶが、まずこれがピンとこない。
「なんで、Zなんだ?」
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