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ビジネス会話改造論4~オジサンと野球とビジネスと

「月刊機械技術」に連載しているコラム。雑誌では、ページの都合で元原稿が少し短く加工されています。そこで、雑誌の了解を得た上で元原稿をUPします。今回は1月号(第4回「オジサンと野球とビジネスと」)。
途中までなら無料で読めます(定期購読マガジンの方は全部読めます)。

現在出ている2月号には、次のコラム(第5回「国会話法をパクる」)が載っています。最近多くの方が気になっている「させていただく」の多用について書いてます。書店で手に入ります。読んでいただけると嬉しい!

(このサイトでは、前半1ページだけ見ることができます)

では、1月号掲載の元原稿をどうぞ。この号は年末ネタなので一年を振り返る。なので、入り口は以前書いた「幸せな時代」に似ているのはご容赦を(ただし、ここではすでに「大賞」が決まっているのが違いますけど)。
入り口は似ていても、途中からビジネス会話の話題に入っていきます。

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ビジネス会話改造論 
4(オジサンと野球とビジネスと)

2023年の新語流行語大賞ノミネート語30の中には、
「アレ(A.R.E)」…阪神タイガース
「憧れるのをやめましょう」…WBC
「ペッパーミル・パフォーマンス/ラーズ・ヌートバー」…WBC
と、野球関連語が3つあった。この賞は、毎年「野球関連語の多さ」がオジサンっぽいことで有名だ。もう開き直って選んでいるのだと思う。

ちなみに2022年の大賞は「村神様」で、他に「青春って、すごく密なので」「大谷ルール」「きつねダンス」「令和の怪物」「BIGBOSS」と野球関連語が、30語中6つもノミネートされていた。多すぎないか?

さらにちなみに、2021年の大賞は「リアル二刀流/ショータイム」だった。2023年の大賞が「アレ(A.R.E)」だから、大賞は三年連続野球関連語になる。ちょっと待て。世の中はそんなに野球中心に回っているのか?

ビジネスの現場でも、野球用語を使った会話が多い。

しかしオジサンたちが育った時代と違い、いま地上波テレビでのナイター中継はほとんどない。いや、ナイターどころか、若い世代はそもそもあまりテレビを見ないのだ。それに、スポーツならサッカーではないか? バスケかもしれない。

そんな中で、若手社員に「打席に立ってナンボ」とか「とにかく塁に出ろ」などと野球用語を使っても、はたしてそれはちゃんと伝わっているのだろうか? ビジネス会話に潜む野球用語を確認してみる必要がある。

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