#379 憩いの場

僕は2浪して2年でラグビー部に入部したので、現役で大学へ進学した同級生とは3年遅れたことになる。
僕にとってラグビー部の4年生はその先輩が現役入学であれば同級生。
最初はかなり違和感があり、正直抵抗がすごくあった。
ただでさえ大学での同級生が最大2つ年下になる。
1つの違いはさほど、抵抗を感じなかったが、2つ離れているのはかなり抵抗を感じた。
慣れとは面白いものでこれも時間が経てば慣れて来るし、受け入れるようになる。慣れると言うよりは麻痺してくると言った方がしっくりくるだろうか。
例え先輩が年下だったり、同じ年でも先輩後輩の関係での付き合いとなる。
ラグビー部2年の先輩は大学では同級生。昨年、新人練を受けた時話す様になった先輩が1人居て、唯一同級生として話すことができた。
他の2年生は例え、「同級生なのでタメ語でいいよ」と言ってもタメ語では中々話せない。
ラグビー部4年の先輩の中にも、僕の高校時代のラグビー部同期とラグビー高校日本代表の合宿で繋がりがある人が一人いた。その先輩は「僕の同期と仲良かったから、タメ語でいいよ」と言ってくれた。
さすがに先輩の上、4年生なら更に畏れ多さが増す。
この様な複雑な人間関係がラグビー部内では生じていた。
ラグビー部グランドの最寄り駅前にコンビニがあった。そのコンビニはグランドから一番近い食料品が買えるお店。その為、ほぼ毎日行くこととなる。
そこの店長とも顔見知りとなる。店長は毎年、ラグビー部1年生のことを覚える為、名簿を持っていた。高校名やポジション迄網羅されていた。
最寄り駅からグランドに行く途中に、味一という北海道ラーメンのお店があった。老夫婦が営んでおり、ラグビー部の部員の名前を憶えてくれ、いろいろ話もしてくれた。
グランドから徒歩1分も掛からないところにあり、ラグビー部だけで無く他の運動部にも人気があった。時にラグビー部が多く、いつも練習後はラグビー部員で溢れかえっていた。
一番人気は味噌だったが、醤油、塩もとても美味しかった。コーンやもやし、チャーシューやバターなどのトッピングも充実。ラグビー部の憩いの場のの一つだった。(現在、この場所にはなく、同じ駅の反対側で老夫婦の息子さんが同じ店名で営業)


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