week28

月曜日。
寝室のクーラーは付けて1時間ぐらいすると、通気口辺りがこんこんこんこんこんこんと鳴り出す。
それがどうにもうるさくて、寝てる時はつけられないのだけど、「夜中でも気温が28度もある今日みたいな日はクーラーをつけっぱなしにして寝ないと熱中症になるぞ」という情報を小耳に挟んだら怖くなったので、リビングのソファで寝ることにする。
友達が家に遊びに来て、ベッドを譲り自分はソファで寝るかのような非日常感があって、ちょっと楽しい。そんなイベントが発生したことはないのだけど。

火曜日。
わたしはあの人みたいにはなれない、あの人とは違う、あんなふうにはなれないというようなことが重なって、どんどん自分の足場が削られていき、やっとわたし1人が立てるぐらいの広さになってきた。
これが自立というのだろうか。
憧れるということをそろそろやめた方が良いような気がしてきている。

土曜日。
死ぬ間際に「あれもこれもできなかった」と後悔しながら死にそうだなと思ってたけど、そうした後悔や焦燥は常日頃から感じていて、もはやそれが私の人生みたいなものなので、死ぬ間際に「やっと死ねる」と死ぬかもしれないと思えてきた。
後悔や焦燥や孤独や惨めさからの解放感に包まれて幸せかもしれない。

日曜日。
褒められた経験が少ないので褒め方がわからない。
褒めるということはなかなか難しいもので、褒めてるつもりで全然褒めてないことになりかねない。褒められた経験が少ないのでなにがそういう言葉なのかもよくわからない。
優しくされた経験も少ないけれど、それは「あの時こんなことを言って欲しかった」「こうしてくれたら助かった」と、自分の経験を反面教師にすればいいから、人に優しくするやり方はわかる。
でもそれは褒めには使えない。
センスない人が「センスありますね」と言ったところでそれは褒め言葉になっているのかとか色々ある。
何を優しさとして受け取るかは人それぞれだけど、何をもって褒めと受け取るかは、それ以上に人それぞれな気がする。

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