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week11

月曜日。
ここにいるのにいないかのように、空気のように存在を無視された経験は一度だけある。
父親と2人で花火に行った次の日、母親にずっと無視された。
何も話しかけても答えないし目も合わない。
どうせ無視されてるなら内緒で何かをしようと、買ってもらったものだけどもう読まなくなったセーラームーン全巻を古本屋に持って行った
お店の人に保護者の同意が必要だと言われて売れなくて帰った。
次の日、母から昨日はあんたの相手をしなくていいから楽だったと言われた。

水曜日。
大学の友達からワイン会のお知らせというのが来た。
私は2番目に「お誘いありがとう」と返した。
最初に返した人はそうじゃなかったけど、後の人はみんな「お誘いありがとう」的なことを書いていて、やっぱりみんな「誘ってくれてありがとう」って言うよね?!となった。
最初の人は言ってなかったけど、みんな別に私に続いたわけじゃないよね?言うよね?
大学の友達からの連絡が偉く久しぶりだったからかもしれないというのはある。
ちょっと前まで2、3ヶ月に1回私から誘わないと会えなかった人たちにはついぞ言われたことはなかった。
私からの誘いはありがたくなかったというのはある。

木曜日。
コロナが始まって以降会っていない友達に似ている人が電車に乗ってきた。似てる。とても似ているけど、片手にエナジードリンク持ってるとこや、マスクをしてないところもその人らしくない。でも会ってない間に変わることだってあるだろうし、変わっててもおかしくない年月会ってない。
LINEをしてみようか?と思いつつよくよく見たら全然違う人だった。
会っていない期間がこんなに長くなかったら、パッと見で「似ているけど全然違う人」と気づけたかもしれない。
友達に関する記憶とかその人がまとってる雰囲気とかそういうのを忘れつつある、薄れつつ消えつつある。

土曜日。
昨日の時点で「明日は3巻読み終えるから4巻買っておかなきゃ!」とポチっておいたけど、眠くて眠くて昼寝の繰り返しで全然3巻読み終えられる気配がない。悔しい。
これ以上寝るのはどうかと思うので、眠気を覚ますために近所を散歩する。「ここずっと気になってるけど入ったことないな」っていうイタリアンの店とかハンバーグの店の前を通る。ちゃんと行こうと思う。
京都の次は福井にも行きたい。
ずっと行きたいと思ってる出雲大社とか出羽三山とか白川郷にも行きたい。

日曜日。
今日も眠い。昨日より眠い。
風がとても強いので「もしかして低気圧なのでは?」と調べてみたらそうだった。
「低気圧の日は眠い」「風が強い日は低気圧な可能性がある」という知見に随分と助けられている。

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