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終わりのはじまりは9月。

「あと4ヶ月」という言葉がTwitterのトレンドに入ったのは9月がはじまったばかりの頃で、みんな感じてることは同じなんだな、と思った。

私が9月のはじまりに「もう今年も終わるな」と感じるようになったのは3年ほど前からだ。
年を取れば取るほど、時の流れを早く感じるようになるとはいえ、まだまだ暑くて、でもちょっと秋の気配もしてきたかなというくらいの時に、まさか1年の終わりを感じることになるとは思いもよらなかった。
あと4ヶ月もある、ともいえるけど、4ヶ月なんて気を抜くとすぐ終わってしまうということも、実感として知ってるくらいには大人になったのが3年ほど前だったのだろう。

私の大好きな小説に『十一月の扉』という小説がある。タイトル通り十一月がキーワードになっていて、物語も十一月に始まるし登場人物にとっても十一月が大切な季節になっている。
そのうちの1人のセリフに「お正月とか四月にはりきって新しいこと始めても、だんだんだれるでしょ?そのころに十一月が来ると、さあ十一月だわって、もう一回新しい気持ちになるわけよ」というものがある。
これを読んでから、それならば私は「十一月の扉」ではなく「十月の扉」だな、10月は誕生日があるし、1年が終わるまでにあと3ヶ月って区切りがいい。私がお正月でも4月でもなく、気持ちが新しくなる季節は10月だ、と思ってた。
それがここ数年で「九月の扉」になってきている…。
1年が終わるまでにあと3ヶ月は、区切りがいいけど、焦るにはちょっと遅い、ちょっと足りない。ちょっと余裕のある4ヶ月がちょうどいい。そして誕生日まであと1ヶ月もちょうどいい。楽しみにするのにも、計画を練るにも、ちょっと焦るのにもちょうどいい。

今年が終わるまでにあと4ヶ月、誕生日までにあと1ヶ月。
なにができるだろう、なにをしよう。
この1年は引っ越したのもあって、環境が変わったし、環境が変わって新しいことにも挑戦できたし、新しい生活を整えるために努力もしてきて、手応えのある1年だったけど、でもやっぱりだんだんだれてきてもいる。

もうちょっとなにかできるはず。気持ちを新たにして、気を引き締めたら、もっといい年にできるはず。
この4ヶ月でもっといい自分になれる、と思うと楽しみだ。
4ヶ月ってちょうどいい。

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