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ボールペン1本で幸せになれる

ボールペンは使い切れないほど持っていて、使う前にインクが出なくなってしまって、使えないままその大部分を捨てるはめになりそうである。なのに、新しいボールペンを買った。こちらである。

FLOATUNE 0.3

ぺんてるの「フローチューン」だ。

インキがなみなみと流れるシステムと
特殊なインキのクッション効果で、
筆記時に生じる摩擦を極限まで軽減させ
浮遊感のあるここちよい書きごこちを実現しました。

フローチューン|ぺんてる

さっそく謝らせていただきたいのだが、私はこのフローチューンは「油性インク」だと思い込んでいたのだ。そして「油性ジャンル最細最強(私比)のジェットストリームエッジ(0.28)に匹敵する商品か?」と思って購入したのである。それがどうも油性ではないらしい。でも水性とも言えないようなのだ。

金属同士の接触を和らげる「クッション成分配合インキ」と、特殊インキがなめらかに流れ出る通り道を妨げない「高精細のチップ」を組み合わせた、インキをたっぷりとスムーズに出す「オーバーフローイング技術」を開発。
摩擦レスな浮遊感のある書きごこちを実現しました。

フローチューン|ぺんてる

「クッション成分配合インキ」である。もうちょっとぺんてるのサイトを探してみたところ、こんな記事があった。

インキの研究は、どうやって完成形のイメージを共有していたのですか?

清水 今回の製品は水性・油性にとらわれず、書き味を優先して研究を進めていたのですが、サンプルを作るなかでは「どちらかといえば水性寄りかな?油性寄りかな?」と感じるので、じゃあこれをなんと呼ぶのか…と。そこでコードネームのように、ツル1、ツル2、ヌル1、ヌル2という風に呼んでいました。

関口 水性のようにツルツルとしたインキがツルで、油性のようにヌルヌルとしたイメージのものがヌルです。

書いた瞬間WOW!“書きごこち”という概念がボールペンになるまで。「FLOATUNE」誕生秘話

清水 そんななか、ついに目標としていた、思わず「WOW!」と言ってしまう理想の書き味に到達した「ヌル3」というサンプルができたので、この書き味をベースに、書き味以外の品質もクリアするインキを目標に研究を進めていきました。そのためFLOATUNEという言葉が出るまでは、研究所だけでなく企画会議のなかでも国内向けの製品に関しては「ヌル」という愛称で呼んでいましたね(笑)。

書いた瞬間WOW!“書きごこち”という概念がボールペンになるまで。「FLOATUNE」誕生秘話

水性っぽいのが「ツル」で、油性っぽいのが「ヌル」で、完成したのが「ヌル3」ということは、油性寄りのインキということでいいのだろうか。まあ既にゲルとかエマルジョンがあるわけだから、その辺りの仲間ということでいいのだろうか。把握が大雑把なので、文具は好きでもこういうことが語れない私である。

さあ、このフローチューン、何より大事なのは「書き味」なのではないか。早速書き比べてみた。比較として「ジェットストリームエッジ(黒)0.28」と「ジェットストリーム(黒)0.5 ライトタッチインク」でも書いてみた。

メモって書いてあるメモ帳

思ったより線は太い。しかしボール径0.3のわりには円的なものは書きやすく、大きく動かしてもすらすらいける感がある。書き心地はジェットストリーム0.5ライトタッチインクと似ていると思う。

JETSTREAMとFLOATUNE

さらっとするっと書きたいときにはフローチューン、いいと思う。問題は、私がジェットストリームエッジのガリガリした書き味を好き過ぎていることだ。それは比較以前の問題ではないか。おまえはジェットストリーム系だけ買っとけよ、との声も聞こえるような気がする。いや、こうやって新製品を見つけて買って試すだけで、十分楽しいし、かなり幸せになれるのだから、まあいいではないか。


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